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夏が近づき、職場で軽装が奨励される時期は、いままで気にならなかった姿勢の癖が目につく。そして、それが思わぬ仕事の評価につながることもある。

立ち姿の美しい人は、それだけで仕事を手際よくこなしているように見える。姿勢をよくするために使われる標語がいくつかあるが、どのようにしたら改善され、効果が発揮されるのか。今回は3つのポイントを紹介しよう。

胸を張る

「胸を張る」のが良い姿勢という根強い常識がある。しかし、「張る」という筋肉の動きはない。正確には、片側の筋肉が縮むので、逆側は「延びる」というのが正しい。つまり、胸をきれいに「張る」には、その裏側の両肩の肩甲骨をすこし中央に寄せればよい。肩甲骨は、肩関節と鎖骨につながっているからだ。

無理に胸だけ張ろうすると、お尻が突き出て骨盤は前傾する。いわゆる、そり腰になり、腰椎を痛める。その癖は慢性的な腰痛につながりやすい。やがて、体を動かすことが億劫になり、長期的に見ると、老化を進めていることになるので注意しよう。

ネコ背をなおす

「ネコ背」は、ネコが伸びをするときのように背骨が曲がったイメージだ。しかし、人間の場合、背中が丸くなるのは骨盤が後傾して、背骨が下に引っ張られているからだ。後傾する原因は長時間座っている場合など、腿の裏側(ハムストリングス)が縮んでいることが多い。なので、腿の裏側を緩めれば、猫背は改善される。

座ったままできるストレッチは、膝を伸ばして足を前に出し、踵だけつけて、上半身を前に折るように、足に近づけてゆく。立ってする方法は、前屈をする。腕を伸ばすのではなく、腿の裏側を伸ばすことを意識するのがコツ。日常的に取り入れるには、あえて短い靴べらにして、まっすぐ体を前に倒しながら靴を履くのもよいかもしれない。

表情を明るく

よく「表情が暗い」と言われると、口角が下がっているのだと思ってしまう。それは間違いではない。ただし、口角だけ上げても、目もとが緩くなっていなければ、不自然な表情になる。

口角より先に、眉が上にあがっていれば、穏やかで明るい表情になる。暗い顔とは、眉が下がって動かなくなっている顔なのだ。眉をあげるには、おでこにある前頭筋を上にあげる。おでこに横シワが寄るのでわかりやすいはずだ。

さて、背中も表情も、自分の視界から見ることができないので、なかなか意識しずらい。しかし、ここで紹介したように体を動かせば、自然に姿勢はよくなる。筋肉に20~30%の刺激を1日数回加えれば、良い癖として維持できる。からだのシルエットが目立つ夏服のときこそ、自分の意識を変えるチャンスかもしれない。

文=中井信之

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