歴史
ホテルがひしめくワイキキだが、中でも特徴的なのが「ロイヤルハワイアン・ラグジュアリーコレクションリゾート」だ。その理由は、ショッキングピンクのスペイン・ムーア風外観が一段と目を引く、ということだけではない。
オアフ島でモアナ・サーフライダーに次ぎ2番目に古い歴史を持つロイヤルハワイアンは、その起源をカメハメハ大王の時代までさかのぼる。ハワイ諸島統一を果たしたカメハメハ大王は、オアフ島を征服した後、現在ホテルが立つ場所で余暇を過ごした。同ホテルはこれにちなみ、ハワイ王室の色である赤と黄色の寝室を備えた「カメハメハ・スイート」を用意している。
同ホテルは1927年のオープン以降、地元の歴史に重要な役割を果たし続けている。そのココナツグローブ庭園はかつて、カアフマヌ王妃の夏宮殿として使われた。また、同リゾートは第2次世界大戦中、米海軍の休憩所兼娯楽施設の役割を果たした。宿泊客は、ホテルの歴史を深く知れる週2回の「ロイヤルハワイアン歴史ツアー」に無料で参加できる。
Photo Courtesy of Starwood Hotels & Resorts Worldwide Inc
ロイヤルハワイアンは、ワイキキで唯一オーシャンフロントで行われるルアウ(ハワイ式宴会)「アハ・アイナ」も提供している。ルアウとそこで演じられるフラダンスショーは、ハワイに行くのなら絶対にするべき文化体験だ。
オアフ島の歴史を発見する場所としては同ホテルの他に、米国唯一の王宮であるイオラニ宮殿も人気だ。1882年建造の同宮殿は、当時としては画期的な施設だった。ホワイトハウスにもなかった完全な電気設備や、数年前に発明されたばかりの電話機があった。
宮殿内では、ルビーと金がちりばめられ、カラカウア王が豪華なパーティーを開いていた「王座の間」や、王室メンバーが楽器演奏や音楽鑑賞を楽しんだ「黄金の間」を巡ることができる。地下のギャラリーには、歴史的な写真や、ダイヤや黄金の装飾品コレクションが展示されている。
ビショップ博物館も訪れるべきだろう。同博物館は最近、過去最大級の価値がある品々を手にした。クック船長が1779年にハワイ島に到達した際、同島のカラニオプウ王から贈られた羽根製のマントとかぶとだ。これらが二つ同時に帰還するのは、237年前にクック船長が島を離れて以来。博物館関係者によると、今年3月に始まった展示は、同館史上最多の来館者数を記録した。