主催元のゴールデンヴォイス社(Goldenvoice)は、当初予定されていた日程に追加し、二週連続で同フェスを開催することを発表した。単独イベントとしてはコンサート業界初の1億ドル(約109億円)の催しとなることは容易に想定される。
50歳以上の米シニア層らが熱狂
日程は10月7日~9日と翌週末の14日~16日。前述のメンバーらに加え、ザ・フーや元ピンク・フロイドのロジャー・ウォーターズ(72)らの参加も決まっている。
ゴールデンヴォイスは、2009年にスタートした全米最大規模の音楽フェス「コーチェラ・フェスティバル」の運営元としても知られ、今回はその「シニア層」バーションだ。
チケットは399ドル(約4万3,000円)の三日間通しパスから、VIPエリアで鑑賞可能な1,599ドル(約17万円)の特別パスまで用意。一日入場券は199ドルから用意され、これらの大物アーティストの単独コンサートを観るより、はるかにお得な料金設定になっている。会場の収容人数は一日7万人と想定されている。
情報筋が『ビルボード』に伝えたところによると、マッカートニーやストーンズ、ウォーターズらは一回のショーで700万から1,000万ドルを手にするという。
売上が1億ドルの大台に到達すれば、コンサートイベントとしては史上最高の興行売上となる。ビルボードの記録では、過去最高額は2015年のコーチェラ・フェスティバルで、総興行収入は8,500万ドル(約92億2,000万円)だった。
来場者の多くが50歳以上の米国人と予測されるのが、今回のデザート・トリップ。会員数4,000万人以上を誇る全米退職者協会(AARP)からも多くのメンバーが参加すると見られている。全米最大のNPOとして知られるAARPは、政府へのロビー活動でも知られ、定期刊行物の「AARP・ザ・マガジン」も発行。ボブ・ディランも昨年のアルバム発表時に、その誌面で独占インタビューに応えている。