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2016.02.13 13:31

アリババが音楽産業に本格参入 韓国S.M.エンターテインメントと提携

日本でも人気を博した少女時代もS.M.エンターテインメントの所属グループだ。(Photo by Noam Galai/Getty Images)

日本でも人気を博した少女時代もS.M.エンターテインメントの所属グループだ。(Photo by Noam Galai/Getty Images)

韓国の大手芸能事務所S.M.エンターテインメントは2月11日、中国の電子商取引大手アリババ(阿里巴巴)と戦略的パートナーシップを締結したと発表した。

S.M.はアリババを引受先として約3,000万ドル(約33億8,000万円)の第三者割当増資を実施。アリババは同社株の4%を取得することになる。S.M.の声明によると、両社は今後、デジタル音楽などさまざまな分野で共同事業を推進していく計画だ。

アリババは今回の提携により、K-POPグループの中でも特に人気の高いEXOや少女時代(それぞれ2015年と2014年の「韓国セレブ40(Korea Power Celebrity 40)」で1位に選出)などの関連事業に関与していく方針。また、2015年7月に設立した音楽部門「アリ・ミュージックグループ」と音楽ストリーミングアプリの「Xiami」、「Tiantian」を通じて、デジタルエンターテインメント分野でも積極的に事業を展開していく考えだ。

アリ・ミュージックは昨年11月、「中国版ユーチューブ」とも呼ばれ、月間ユーザー数が5億人を超えるとされるオンライン動画サービス「Youku Tudou(優酷土豆)」を買収している。
一方、アリババはS.M.とのパートナーシップに基づき、オンライン音楽配信とマーケティングについても高い専門知識を得ることになる。S.M.が運営するユーチューブ・チャンネル、「SMTOWN」は再生回数が38億回を超え、最も視聴回数が多いチャンネル・ランキングの51位に入っている。

業績好調なS.M.

S.M.の2015年第1~3四半期の売上高は約2億ドル。同期間の利益は前値比41%増の3,000万ドル余りに達した。好調な業績は主に日本と中国での売上増加によるもので、2015年第2四半期には中国だけでも、売上高が前年同期比110%増の約1,000万ドルを記録した。

S.M.は、売り上げの大半を音楽著作権料ではなくコンサートやその他のイベントから得ている。中国では昨年から違法な音楽ストリーミングサービスの取り締まりが強化されていることから、中国ではさらなる業績の向上が望めると期待感を示している。

10年以上前から中国市場への進出の道を模索してきたS.M.は、アリババとの提携により検索エンジ大手のバイドゥ(百度)、ネットサービス大手のテンセント(騰訊控股)を含む中国の三大インターネット企業と提携関係を結んだことになる。

編集 = 木内涼子

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