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Tristan Fewings / gettyimages

デジタル化の進行により、ファッション業界にも変化が求められている。消費者は新商品が店頭に並ぶ半年前に、オンラインで各ブランドのショーを観るのが当たり前になったが、消費者が欲しいものと、売り手が提案したいものの間に、ギャップが生まれている。

英国の伝統ブランドで「デジタルの先駆者」として知られるバーバリーは、今年から2月と9月のショーで、そのシーズンのアイテムを披露するスケジュールに移行する。つまり、ショーで披露されたコレクションは、オンライン、店頭を問わずにすぐ買えるようになる。

バーバリーのチーフ・エグゼクティブ・オフィサーのクリストファー・ベイリーは「9月にショーに出したコレクションが、店に並ぶまで5、6か月待たないといけない。このやり方は間違っている」と述べた。

バーバリーはロンドンファッション・ウィークで男性と女性のショーを一つに統合し、コレクションを春夏、秋冬に分類することもやめる。デジタルと印刷広告も、ショーに連動させる。

「バーバリーはグローバルカンパニーで、世界の気候は同じではない。従来の季節ごとのコレクションの在り方はおかしいと思うようになった」と説明した。

バーバリーの変化は、サプライチェーンにも影響を与える。ベイリーは、「今後はデザインと製造が同時に行われるだろう。卸売りのパートナーも同じ動きをしなければならない」と語り、それによって特定店舗向けの限定商品やVIP顧客向けのスペシャルイベントを提案する機会も創出できるとした。

ショーで披露したものを「即売」するスタイルに移行したのは、バーバリーが初めてではない。レベッカ・ミンコフなど他のブランドも消費者との距離を縮める動きを加速する。

米ファッション評議会(CFDA)はボストン・コンサルティング・グループ(BCG)と連携し、消費者をより重視したNYファッション・ウィークの開催方法を検討している。

背景には、ファッション・ウィークが娯楽イベントとして公共性を高めていることがある。ライブストリーミングが2010年に始まり、デザイナーも新たな観衆を引き付けようと格闘するようになった。バーバリーを筆頭に、多くのブランドが従来に比べて短い時間で手に入るプレオーダー特別商品の販売を試みている。

今後、バーバリーに追随し、旬の商品をショーで売るモデルに移行するブランドが中小を問わず増えるだろう。消費者との距離が縮まる中で、クチュールと既製服というような従来の線引きはなくなるかもしれない。例えばバーバリーは、他の欧州ブランドと比較して、“大衆向けラグジュアリー”というポジションを与えられている。

コレクションの商品がすぐに買えるならば、ショーは多様な商品を売り込む機会になるだろう。バーバリーもバッグやスカーフといった手ごろな価格のアイテムを強力に売り込んでいくかもしれない。バーバリーの取り組みがどのような結果になるか、9月が待ち遠しい。

編集=上田裕資

 

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