ブロックCEOによると、同社は現在、今回の買収計画に関する司法省の許可を待つ段階。買収資金として、消費者ブランドなどへの投資を行うカッタートンや、運用会社のT.ロウ・プライス、ベンチャーキャピタルのゼネラル・カタリスト・パートナーズなどから9,500万ドル(約115億円)を調達した。買収後の新会社は、今年の販売台数が3万台を超え、年間売上高は9億ドルに達する見通しだ。ただ、具体的な買収額については、明らかにしていない。
米国の中古車市場の規模については様々な見方があるが、過去5年の間にビーピー(Beepi)やシフト・テクノロジーズ(Shift Technologies)、カーヴァーナ(Carvana)など、ブルームのようにオンラインで事業を行う新たな販売業者が登場、実店舗を構えるカーマックスのような従来型の販売業者との競争を展開している。
ブロックCEOは、競合各社の規模を把握し、比較するのは難しいとの考えを示している。だが、新会社は利益性の高い企業になると述べ、今回の買収が実現すれば、創業からわずか2年ほどのブルームがネット中古車販売のスタートアップの中で最大手になることは可能だと自信をみせた。
テキサス州スタフォードに拠点を置くテキサス・ディレクトは長年にわたり、eBay上で高い販売実績を維持してきた。ブロックCEOは同社の技術を獲得することにより、ブルームは販売する中古車のメンテナンス・プロセスの自動化を促進することができると説明。「実際に見ることなく中古車を購入し、修理工場に移動させる...競争の激しいこの市場で勝ち抜くための唯一の方法は、効率的かつ生産的な方法で修理を行うことだ」と述べた。
テキサス・ディレクトが持つソフトウェアは新会社に、オイル交換やブレーキパッドの点検など、それぞれの車に必要なメンテナンスを確認し、実施するための「中古車製造ライン」の構築を可能にしてくれるという。
そのラインによって、新会社は実際に目で見ることがないままでも中古車を仕入れ、点検とメンテナンスに送り、修理を行い、迅速に購入者に届けることができるようになる。売り手は数日のうちに売上金を手にすることができ、中古車を探している人はネット上で買い物をし、自宅の玄関先まで届けてもらうことができる。
さらに、ブロックCEOは競合他社について、実際に競い合うのは同様にネットを通じて中古車を売買する企業ではないと指摘。国内におよそ3万5,000ある実店舗を展開する業者であり、募集広告や告知を一覧形式で掲載するクラシファイドサイトで個人的に中古車を売ろうとする人たちだと語った。