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左から川崎隆史(Fringe81・CFO)、井上樹(ドレイパーネクサス・ベンチャー・パートナーズ・EIR)、橘芳樹(インダストリア・CEO)、辻庸介(マネーフォワード・CEO)、津倉悠槙(エニーカラー・CEO)、原健一郎(DCM・インベストメントマネージャー)、石井智宏(モビルス・CEO)、倉林陽(ドレイパーネクサス・ベンチャー・パートナーズ・マネージングディレクター)、浅原大輔(HEROZ・CFO)、奥野友和(T-MEDIAホールディングス・CFO)、永見世央(ラクスル・CFO)

「転身という意識はありませんね。社会や産業を変えたいという僕自身の思いや目的は変わっていませんから」

 ネット印刷のスタートアップ「ラクスル」CFO(最高財務責任者)の永見世央は、証券会社、外資系投資ファンドを経て、米国ペンシルベニア大学ウォートンスクールでMBAを取得し、スタートアップ業界へと足を踏み入れた。

 そのキャリアチェンジについて質問すると、冒頭の答えが返ってきた。さらに永見は次のように続けた。
「手段が変わっただけです。リーマン・ショック以降、金融の役割に変化が起きる中で、インターネット、スタートアップのほうが社会に対してインパクトの大きいことができるのではと思いました。米モルガン・スタンレーのルース・ポラットCFOがグーグルのCFOに就任するなど、世界的に見てもインターネット、スタートアップへという流れはありますから」

 ラクスルは今年2月、約40 億円という大型資金調達を行った。評価されたのは永見をはじめとした経営陣の存在だった。
 いま、日本のスタートアップ業界に、安定した将来を捨てたかのように見える、経歴・経験ともに成熟した人々が集い始めている。その象徴が、ウォートン校卒のコミュニティだ。

 マネーフォワードの辻庸介CEO、エニーカラーの津倉悠槙CEO、インダストリア橘芳樹CEO、モビルスの石井智宏CEOといった起業家たち。永見をはじめ、Fringe81の川崎隆史CFO、HEROZ の浅原大輔CFO、T-MEDIAの奥野友和CFOといった起業家を支える人々。ベンチャー投資家として、ドレイパーネクサス・ベンチャー・パートナーズの倉林陽マネージングディレクター、同・井上樹EIR、米DCMの原健一郎インベストメントマネージャーたち。

 枠にとらわれず、意思決定や成長スピードが速いスタートアップだからこそ、ウォートン卒のコミュニティやこれまでのキャリアがより生きる―。彼らが口々に言うのは、「スタートアップだからこその可能性」だった。

 アドテクのFringe81の川崎隆史CFOは「コミュニティ内での情報共有が企業の成長にそのままつながる」と話す。さらに、人工知能(AI)開発のHEROZの浅原大輔CFOも「私たちが目指しているグローバルで勝負をする時にキャリアとコミュニティが最大限活かせるのではないか」と期待を寄せる。彼ら学歴エリートの無謀に見える選択は、未来を見据えた上では、“当然の決断”だったのかもしれない。

山本智之 = 文

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