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テクノロジー

2025.04.15 15:00

Googleメッセージのアップデートで、AndroidとiPhoneはより近づき安全な関係に

T. Schneider / Shutterstock.com

T. Schneider / Shutterstock.com

今年中に、グーグルとアップルはそれぞれメッセージングアプリ(『Googleメッセージ』と『iMessage』)をアップデートし、テキストメッセージの状況を一変させる見込みだ。これは長年待ち望まれていたアップグレードであり、WhatsAppは初めて、AndroidとiPhone間で制限なく安全なクロスプラットフォームメッセージングを提供する競合相手と真正面から対峙することになる。

もちろん、Facebook Messenger(フェイスブックメッセンジャー)、Telegram(テレグラム)、Signal(シグナル)など、他にもサードパーティの提供するメッセンジャーはいくつか存在する。しかし、それぞれに問題がある。たとえば、メタによるメタデータの過剰な収集、Telegramがデフォルトでエンド・ツー・エンド暗号化を備えていない点、そしてSignalの利用者数が限られている点などだ。

この分野で長らく欠けていたのは、標準搭載された安全なメッセージング機能である。先月、モバイルの標準規格を策定するGSMAがRCS(リッチコミュニケーションサービス)の画期的なアップグレードを発表し、グーグルとアップルの両社はこの新たな規格に対応する形でアプリを更新し、異なるOS間でのテキスト通信を初めて完全に暗号化することに同意している。

これは、Salt Typhoon(ソルト・タイフーン)と呼ばれる事件を受けた動きでもある。Salt Typhoonでは、中国のハッカーが米国の不特定多数の通信会社回線に侵入し、米国政府の要人や法執行機関のデータを盗み出したことでテキストメッセージのセキュリティ上の脆弱性が露呈した。「米国史上最悪のハッキング」とされるほどの規模で、FBIは米国内のユーザーに対し、テキストメッセージの送信を控えるよう警告している。

Googleメッセージの最新アップデートは、iMessageに近づくための次なる一手であり、使用する携帯電話の種類にかかわらず、より統一的なユーザー体験をもたらす。RCSがアップグレードされ次第、Googleメッセージは安全なメッセージング分野の有力な選択肢となるだろう。そしてAndroid Authorityの報告によれば、グーグルは「RCSを使っている連絡先をより簡単に見分けられるようにする」機能を追加中だという。

これは非常に重要な改良である。WhatsAppやSignalのメッセージは、アプリ内のすべての連絡先とのやり取りが安全だと最初からわかっている。Facebook Messengerでも同様だ。しかしTelegramには当てはまらず、現時点のRCSもまだその域には達していない。

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翻訳=酒匂寛

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