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2025.04.07 11:30

トランプに幻滅するウォール街 フォーブス調査 経済政策「効果なし」72%

米ニューヨーク証券取引所の立会場に飾られた、ドナルド・トランプ大統領を支持する「MAGA(米国を再び偉大に)」の帽子。2025年4月1日撮影(Michael M. Santiago/Getty Images)

米ニューヨーク証券取引所の立会場に飾られた、ドナルド・トランプ大統領を支持する「MAGA(米国を再び偉大に)」の帽子。2025年4月1日撮影(Michael M. Santiago/Getty Images)

ドナルド・トランプ大統領の就任から2カ月余りが経過し、ついに「解放記念日」と称する関税政策の詳細が明らかになった。フォーブスは、ウォール街で名の知られた長者番付上位の投資家、大手機関投資家、米国最大級の資産アドバイザーら50人を対象に、トランプの経済戦略に対する評価を調査した。

回答者50人は影響力の大きさから選ばれた。調査結果は、最近の市場の動揺を補強するものだった。

調査に応じたウォール街の大物のうち、半数以上が1月の時点ではホワイトハウスに復帰したトランプの経済政策を支持していたが、今回の調査では72%がトランプ政権の経済計画には効果がないと答え、66%はトランプの経済政策を支持しないと回答した。

つい数週間前までトランプ支持者だった人々の3分の1以上がもはや彼の経済政策を支持しておらず、その過半数(54%)が、トランプは計画の実行に失敗していると答えた。

さらに、さまざまな経済政策に対するトランプのアプローチについて、具体的な項目ごとに5段階で評価してもらったところ、ウォール街の大物たちの採点はおおむね散々なものだった。

関税に関しては、トランプの評価は5点満点中1.86点で、27人の回答者が最低の評価をつけた。株式市場についても同様に、25人が1点をつけ、総合評価は1.96点だった。法律事務所を標的とした大統領令も、米国の自由企業体制を支える法の支配への直接攻撃だとして、やはり2.10点という低評価を受けた。仮想通貨とインフレについての評価も、それぞれ2.0点と2.16点で何の慰めにもならなかった。

比較的高い評価を得られたのは、規制緩和の3.08点と、イーロン・マスク率いる政府効率化省(DOGE)の2.96点だけだ。

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翻訳・編集=荻原藤緒

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