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2025.03.30 14:00

ニュージーランドが富裕層向け「ゴールデン・ビザ」の基準緩和へ、2025年4月から

ニュージーランド・ウェリントン(Shutterstock.com)

ニュージーランド・ウェリントン(Shutterstock.com)

自然の美しさで知られるニュージーランドは、医療と教育、インフラの質の高さからも、新たな定住地を探している外国人にとって最適な場所のひとつだ。

長期滞在、または移住する外国人をより多く誘致するため、同国政府は2025年1月にデジタルノマド・ビザを導入。さらにその翌月、投資家ビザの取得要件を緩和すると発表した。

その新たな「ゴールデン・ビザ」プログラムについて知っておくべきことを紹介する──。

まず、ニュージーランドのデジタルノマド・ビザは、同様のビザを発給しているほかの大半の国々とは異なり、取得要件に最低月収を含めていない。そして、投資家ビザである「ゴールデン・ビザ」についても、4月1日から要件が緩和される。

ゴールデン・ビザがデジタルノマド・ビザと異なるのは、ニュージーランドに投資することによって、永住権の取得が可能になることだ。また、これまでの投資家ビザ(アクティブ・インベスター・プラス・ビザ)の取得に必要とされていた英語力は、問われないこととなった。

ニュージーランド・ヘラルド紙によると、クリストファー・ラクソン首相はこの要件の緩和について、「語学力に関する基準はここ数年、潜在的な投資家たちを遠ざけてきた」と述べている。

そのほか、投資についての評価項目に重み(ウエイト)をつけるこれまでの複雑な審査方法を変更し、新たにこのビザは要件の異なる2つのカテゴリーに分けられ、審査プロセスが簡素化される。

新たなプログラムでは、最低滞在日数は21~105日、投資額はこれまでよりも大幅に引き下げられた3年間で500万NZドル(約4億2900万円)、5年間で1000万NZドル(約8億5800万円)となる。ラクソン首相はこうした変更について、新たに移住してくる人々のために「玄関マットを敷き直すようなもの」だと説明している。

最大の魅力は地理

米国では2024年11月に行われた選挙以降、外国への移住、長期滞在に対する関心がどちらも大幅に高まっている。ニュージーランドの最大の魅力のひとつは、その地理的な環境だ。人口は比較的少なく、およそ520万人。人口密度も低い国のひとつだ。

ニュージーランドへの移住希望者に投資やライフスタイルに関するアドバイスを提供するコンサルティング会社、Greener Pastures New Zealand(グリーナー・パスチャーズ・ニュージーランド)のマネージング・ディレクター、ドミニク・ジョーンズは、この国が関心を集める主な理由は、ライフスタイルと安全性、政治的安定性の3つだと指摘している。

「安定した政府、低い犯罪率、格段に高い生活の質を備えたニュージーランドは、安全と世界水準のライフスタイルを提供する国。投資によって居住権を取得したい人にとって、世界で最も魅力的な国のひとつです」

「地政学的な紛争から地理的に遠く離れたニュージーランドは、世界的な不安定性とは絶縁層で区切られているようなものです」

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編集=木内涼子

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