マイクロインフルエンサー的な人が生まれたりもしていますね。どんなプロンプトでキャラクターを企画しているのかなどのヒントをシェアしたり、トレンドアイテムの作り方を教えてくれたり。
誕生日やフォロワー数が1000人を達成した時のお祝い文化もあります。そのキャラクターを使って、周りのユーザーがファンアートを描いて贈る文化だったり。簡単には真似できないような独自の世界観ができていっていますね。
山田:初期のころから、どういう形でユーザーが増えていったんですか?
髙橋:ちょうどAIサービスが本格化し始めた2023年の3月にリリースしたので、取り上げられることも多く最初のユーザーが集まりました。その中で残ったユーザーがリアルのコミュニティで広めてくれたことの影響が大きかったですね。
今はXやpixivで共有されて、そこから流入することがほとんどです。Xには無数のコミュニティがあるので、一人が使うとそれをみた周囲の人が「これ何?」って入ってきてくれるような。
藤田:最初から伸びると思っていましたか?
髙橋:元々こういったAIサービスを使っている層のニーズをとっていこうとは考えていましたが、ここまで多くのユーザーが使ってくれるとは予想していませんでした。

自分で作る側に回りたい スクラップ&ビルドを繰り返した過去
藤田:出会ったのは高校2年生くらいの時でしたよね。
髙橋:ゲームをする中で自分でもプロダクトを作ってみたいと思っていましたが、あの歳だと自分で作り始めるしかない。だから起業しようかなと思っていたんです。最初はコーディングもよくわからなかったので、本を買ってひたすらコードを書いて、自分で何個かサービスを作るようなことをしていました。
音楽のプレイリストを作るサービスや、ニュースをランダムで見れるサービスなど、自分が欲しいものを作っては壊して。
ちょうどコロナで色々なインターンがオンラインに移行していたので、ベンチャーキャピタルで1年ほどインターンをした後に創業しました。そもそもどんな業界があるのか、どうやってユーザーニーズをとって成長させていくのかを見れたらいいなと考えていたんです。
とりあえず創業をして、そのあとでプロダクトを考え始めました。
藤田:最初に作ったのがDays AIではなかったんですね。
髙橋:先行体験だけで消えていくようなサービスも結構ありました。その中でDays AIはユーザーのエンゲージメントが高く、「これはいけるんじゃないか?」と感じて。今とはクオリティが全然違いますが、コアなコンセプトは変わらないので、それが刺さったんだなと思いましたね。
山田:toCのサービスでお金を払ってもらえるサービスがほとんどない中で、Days AIがここまでうまくいった要因はどこにあると思いますか?
髙橋:それは本当にそのユーザー層にすごく刺さったからだと思います。広告ビジネスになりがちなのは、Instagramのようなみんなが使うジェネラルなサービス。そうではなくて、「この人向けのアプリだ」と彼らが使いたいものを作っていくことで、自然と課金も発生したんだと考えています。
最初の課金が発生した時は本当に嬉しかったですね。その方がXでレビューを書いてくれたことも見ていましたし。
サービスのさらなる成長のために資金調達も実施し、十分な資金を確保しています。今後も事業をしっかりと拡大していきたいと考えています。
