2025.03.21 11:30

最も「強力でアクセス度の高い」パスポート、スペインとギリシャがトップに

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強力なパスポートに代わる新たな選択肢は

投資ビザ廃止のうわさが飛び交い、ギリシャ政府が先ごろ行った制度変更でスペインやポルトガルと同様に企業投資家、特に新興企業に投資対象が移りつつある中で、ギリシャのゴールデンビザへの関心は最近高まりをみせており、これに伴って不動産価格も上昇している。

不動産仲介業者eXpリアルティのギリシャ法人が行った最新の市場分析は、「ゴールデンビザ投資家にとってギリシャ国内で最も魅力的な複数の住宅市場で昨年、住宅価格の上昇率が過去最高となった」と指摘。特に人気の地域としてエーゲ海北部沿岸のカバラ(33.7%)、ペロポネソス半島南西部のメッシニア(18.2%)、クレタ島北西部のハニア(16.2%)を挙げた。

また「これらはいずれも、投資を通じてギリシャの居住権を取得するという点で最もアクセスのよい場所でもある」とし、ギリシャ各地で不動産価格が上昇していることから「市場はあらゆるレベルの投資家の影響を受けている」と結論づけている。

アストンズの不動産投資専門家アレナ・レシナによると、ギリシャのゴールデンビザ制度には終了の可能性がささやかれており、「関心のある投資家がギリシャの居住権を確保して提供される機会を利用する時間は、おそらくあと1年も残されていない」という。

その他の魅力的な投資プログラムとしては、ポルトガルが50万ユーロ以上のファンド投資を条件にゴールデンビザを提供している。しかし、ギリシャでは居住権取得までわずか3~5カ月しかかからないのに対し、ポルトガルでは1年半以上待たなければならない。

欧州で最も強力なパスポートよりは威力が落ちるものの、英国のパスポートは172カ国に、米国のパスポートは171カ国にビザなし渡航ができる。一方、ロシアのパスポートは127カ国、中国は96カ国と、移動の自由にはより大きな制限がある。

forbes.com原文

翻訳・編集=荻原藤緒

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