MacBook AirにできないことができるiPad Air
MacBook Airは単体でセルラー通信ができない。残念ながら最新モデルのM4搭載MacBook Airもそうだ。その点、iPad Airなら少しだけ値は張るが、5G対応のセルラー+Wi-Fiモデルが選べる。国内・海外どこでもすぐインターネットに接続できるモバイルワークステーションとして、iPad AirはMacBookシリーズにない個性を発揮する。
なお、M2搭載iPad Airから「eSIM専用」になった。M1搭載iPad Airまでが対応するnano-SIMカードを挿すスロットはもう存在しない。筆者はまだ物理SIMカードも使っている。筆者が選んだ通信会社は物理SIMカードからeSIMへの契約変更を受け付けていないため、eSIM専用のスマホやタブレットに乗り換えると新規契約が必要になる。eSIMオンリーのiPad Airに乗り換える方は事前に通信会社のSIM変更オプションを確認しておきたい。

アップルは3月12日に新しいA16チップ搭載のiPad(第11世代の無印)も発売する。販売価格を据え置いたままチップをA14 BionicからA16にアップグレードして、最低ストレージ容量を従来の2倍となる128GBに増量した。セルラー+Wi-Fiモデルは第11世代からeSIMオンリーになる。
筆者は新しいiPadが「Apple Intelligenceに非対応」であることを最初残念に思った。しかし、5万円台から買えるベーシックなiPadは国内でもGIGAスクール構想のもと、小中学校に大量導入されている。小学校、中学校の教室に生成AIの活用がフィットするかはまだ議論の必要があるように筆者は思うので、とりあえずA16搭載iPadはApple IntelligenceなしでもOKだと、今は考えを変えた。iPadは商業施設のレジ端末やインフォメーション端末としても広く活用されているので、アップルとしてはなるべく安く生産販売できるiPadをラインナップに残す意味がある。
以上を踏まえればM3搭載iPad Airはいま、Apple Intelligenceも絡めながらビジネスにクリエーションなど幅広い目的に活用できる最良の選択肢の1つだと言える。
連載:デジタル・トレンド・ハンズオン
過去記事はこちら>>