開発者によるテスト向けのOS環境であるDeveloper Beta版の提供を開始したが、現状ではまだ一般ユーザーは試せない。Apple Intelligenceの「日本語対応」と「Apple Vision Pro対応」について独自の取材により得た詳報を伝えたい。
Apple Intelligenceは日本語を含む8言語対応に
アップルは18.4、iPadOS 18.4、macOS Sequoia 15.4から日本語を含む8つの言語にApple Intelligenceを対応させる。アップルがiOS 18.1をリリースした昨年の秋以降から、日本国内でも対応デバイスの「言語と地域」の設定を「English(US)」にするとApple Intelligenceを試すことができる。OSの正式公開後、日本のユーザーも各OSの設定に移動して「Apple IntelligenceとSiri」を選択、言語を日本語するだけでApple Intelligenceが使えるようになる。Apple Intelligenceは基本的にはデバイス上で安全に実行される。より高度な計算能力を必要とする複雑な処理の場合は、Appleシリコンにより構成される大規模なプライベートクラウドコンピューティングのサーバーを経由する処理になる。この場合もクラウドを介する処理はセキュアな環境で実行され、ユーザーのプライバシーが強固に守られることをアップルは約束している。
異なる国と地域の文化や習慣に合わせられる
日本語に対応した後も、Apple Intelligenceを使ってできることの基本は先行する米国英語環境の仕様と変わらない。ただし、アップルはApple Intelligenceを各国や地域ごとに柔軟な運用もできるように、独自の生成AIモデルに自由度を持たせていることを強調している。例えばApple Intelligenceを日本語に設定して使うユーザーが英語のメールを受信した場合、Apple Intelligenceの「作文ツール」を使って英語のテキストにも正確な「要約」などの処理が当てられる。
国や地域の文化や風習に合わせて最適化も図れるという。例えばオリジナルの絵文字をAIで生成する「Genmoji(ジェンモジ)」が日本語による指定に合わせて、日本人の感性と好みに合う絵文字を出力してくれるのか気になるところだ。
