
マイナ免許証は、新規取得料や更新料などの料金が通常の免許証より安くなり、更新手続きの簡素化や講習のオンライン受講が可能になるなど、いろいろとメリットがある。それなのにメリットを感じないという人は、マイナ免許証についてよく理解していないものと思われる。一足先に始まったマイナ保険証は利用者が6割を超え、メリットについてもよく周知されている一方で、使えない医療機関がある、システム障害で使えないときがあるなど、運用上の不備が指摘された。医療情報の統合が謳われているが、まだ十分に機能していない。そんな話を聞けば、登録を迷うのも無理はない。「様子を見る」が4割という数字は、こうした状況に抱く不信感の表れとも受け止められる。

問題は政府の広報不足だ。マイナカードのメリットに関する公式な情報は、デジタル庁の資料などをこちらから調べに行かなければなかなかわからない。そもそも、日本政府が描くマイナカードによる明るい未来の全体像が伝わってこない。だからいきなり押し付けられる感覚がある。上から目線ではなく「導入初期は不備もあるけど、素晴らしい社会の実現に向けて協力してくださいな」と言えないものだろうか。また、マイナカードに望む機能を尋ねると、1位が「選挙投票」となった。こうした国民の要望にも耳を傾けてほしい。
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