伊藤:月並みですが、高度な技術や知識をもたない人も活用が可能な生成AIや汎用AIです。例えばどんなモビリティサービスでも、最終的には現場のオペレーションが必要なのですが、そこをいかに精度高く効率よくやるかによって、お客様の体験とコストにも大きく影響します。そこにAIを上手く活用しようと考えているスタートアップにとても興味をもっています。
当社は、東京に「GLIP」というスタートアップとの共創拠点を作りました。ご興味のある方にはぜひ起こしいただけると嬉しいです。
戸谷:「あいちモビリティイノベーションプロジェクト」で、道も走って空も飛ぶというドローンを開発していますが、それをすでにやっているのがスロバキアの「クライン・ビジョン」という企業です。航続距離は約600km、速度は220マイル(約354km/h)くらい。非常に参考になっています。
岩田:やはりドローンも含めた電動航空機に注目しています。色々な方々と実証実験をやっていますが、もう少し革新的なエネルギーマネジメントシステムが出てきて、もうワンフェーズ上がらないとやりたいことができないから、みなさんモヤモヤしているのではないかと思います。
あと、データは誰のもので、どうもっていくかということです。われわれ鉄道会社のようなモビリティ企業が移動データを全部もつのがいいのかということも含めて、社会で議論が進むべきだと考えています。
<登壇者プロフィール>
戸谷俊介◎とやしゅんすけ プロドローン代表取締役社長。電通名鉄コミュニケーションズ(DMC)で国内外のモータースポーツ関連業務に従事。DMC東京支社長時代に名鉄グループ「ドローン事業化部会」に参加。2019 年の東京モーターショーでは、モータースポーツ知見を活かし日本初の FAI(国際航空連盟)公認 DTRC2019ドローンワールドカップと、空の移動革命に向けたシンポジウムを開催。空の可能性に魅了され、2021 年に株式会社プロドローンの代表取締役社長に就任。「目指すは空のスタンダード」を掲げる。
伊藤 誠◎いとうまこと トヨタコネクティッド常務取締役 / Toyota Connected North America Director / Toyota Connected India Director。芸術短大を卒業後、デザインプロダクションに就職。グラフィックデザイナーとして活動する中、クライアントの1つであったトヨタ自動車のGAZOOプロジェクトに参画その後GAZOO Media Service社(現トヨタコネクティッド)創業に伴い最初の正社員として転籍入社、現在に至るグラフィックデザイン、Webデザイン、UXUIデザイン、Web他各種サービス企画、ディレクション、プロデュース、経営企画、事業企画、マネジメント(海外子会社経営含む)
岩田知倫◎いわたとものり 名古屋鉄道株式会社 事業創造部長。2000年名古屋鉄道株式会社入社後、グループ事業管理、連結決算、資金調達等に従事。2017年から新規事業開発に携わり、名鉄ドローンアカデミーの立ち上げ、スタートアップ等との共創を推進。2023年から現職、名鉄オープンイノベーションLabを運営。
平山雄太◎ひらやまゆうた 名古屋大学客員准教授。2016年5月にIDEAPOST設立後、地域活性化や海外スタートアップ支援等を中心に活動。2019年2月より世界経済フォーラム第四次産業革命日本センターにてG20 Global Smart Cities Allianceの立ち上げに従事。2023年6月同法人の解消に伴い、7月よりIDEAPOST代表に復帰し、スタートアップ支援やオープンイノベーション実現に向けた業務を再開。2018年より名古屋大学客員准教授。