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2025.02.14 18:00

バレンタインデーは「AI技術の実験場」、贈り物の予測、提案から流通まで管理

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たとえばチョコレートの温度が上昇しそうなときは、人手を介さずとも最寄りの配送拠点へ迂回するよう手配できる。この先回りする管理手法は食品以外にも広がっており、TransportWorksのAIプラットフォームは、港の混雑や税関の滞留など、配送が遅延しそうな要因を事前に察知し、影響が出る前に対処することを可能にしている。

会話型AI:静かなる仲介役

無数のドロップダウンメニューや静的なFAQの時代は終わりつつある。Sephoraのビューティーチャットボットのような最新のAI駆動プラットフォームは、会話型のインターフェースを用いて「バレンタインに何を贈ったらいいですか?」というような漠然とした質問からスタートし、文脈に基づいて極めてパーソナライズされた提案へと導く。

この種の顧客サービス向けソリューションを導入したい企業は、Sobot、Zendesk、LiveAgent、Alhena AIなどの多様な選択肢から最適なものを選ぶことができる。

完璧なバレンタインギフトを選び、それを時間どおりに届けることは、もはやAIが解決すべき課題になっている。テクノロジーが人と人とのやり取りを変えていくなか、ロマンスの世界においてもAIリテラシーが必要とされる時代になったのだ。

小売業者は「勘に頼るギフト選び」を「精度の高い提案」に変え、不安を満足感に、ためらいを信頼に変えようとしている。消費者側も、これらのツールを使いこなすことでより個性的なギフトを選び、時間を節約できるという恩恵を得ることができる。

需要感知アルゴリズムから自然言語処理を備えたチャットボットに至るまで、AIは私たちがこれまでにない方法で「愛している」と伝える手段を提供しているのだ。

forbes.com 原文

翻訳=酒匂寛

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