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2025.02.16 10:00

「もっと努力しなければ……」自己啓発疲れを解消する3つの方法

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2. 自己改善の取り組みに境界線を引く

自己改善に境界線を引くとは、成長をめざす活動がフルタイムの仕事である必要はないと認識することだ。本の情報を聞いてすぐに読む必要はないし、話題のセミナーに今すぐ登録しなくてもよい。すべての癒やしの手法を試す必要もない。

肝心なのは、自分が本当に必要としている取り組みを見極め、自己分析のしすぎで疲れ果てないようにすることだ。いつも「自分を磨いていないといけない」というプレッシャーにとらわれず、リラックスや自発性を楽しむ時間を意図的に確保したい。

明確なゴールを設けない活動、たとえば大切な人々と過ごす時間や、創作活動に打ち込むこと、ただ目の前の瞬間を味わうことも大切だ。

医学誌『Psychosomatic Medicine』に発表された研究によれば、余暇活動を一種類ではなく複数取り入れることが、精神面と身体面の両方で最も有益な効果をもたらす可能性が示唆されている。こうした活動はストレスに対する緩衝材となり、全体的な健康状態を高めるようだ。時には、自分でコントロールしようとするのを手放し、人生が自然に展開するのを許すことで、思わぬ成長が得られることもある。

3. 生産性だけにとらわれない「進歩」の再定義

進歩を再定義するとは、成功を「どれだけ多くの目標を達成し、どれだけ多くのことをやり遂げたか」という尺度だけで測るのではなく「今という瞬間をどう心穏やかに生きているか」という観点も重視する姿勢に切り替えることだ。

社会はしばしば、完了したタスクや達成した目標の数で人の成功を判断しがちだが、真の成長は「より多くこなす」ことだけに限らない。「自分自身をよく理解する」「穏やかな心を受け入れる」といった内面的な変化も同等に重要である。

2024年に『BMC Medical Education』で報告された研究では、マインドフルネスの実践が医師の健康やストレス管理、生産性の向上に寄与することが示された。特に、自分の考えや感情を即時に批判したり反応したりせず観察する能力が、健康面の改善やパフォーマンス、ストレスの多い状況での対処力向上に有効であるとされる。

進歩の基準をタスク完了や目標達成だけでなく、精神的な明晰さや感情的な安定にも広げることが大切だ。以下は具体的な取り入れ方の例である。

・「ゆっくりとした進歩」を受け入れる
成長を焦らず、1つ1つの学びを着実に吸収しようとする。急速な結果を求める姿勢は燃え尽きを招きやすい

意図を見直す
日々短い時間をとり、立ち止まって「そもそもなぜ自己改善したいのか」と自問する

価値観に基づく目標を立てる
自分の核となる価値観に沿った目標に注意を向ける。成功の定義が自分の幸福感と一致していることを確認する。これは、友人とのつながりを持つなど、活力を与える人生の他の側面を優先することが重要であることを意味する

小さな達成を祝う
「完璧な自分」を追求する無限ループにはまらず、少しでも前進を感じたら積極的に認める
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翻訳=酒匂寛

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