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2025.02.13 08:00

米国で総額150兆円規模、「AIインフラ投資」はコストに見合うか?

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ザッカーバーグは、ルイジアナ州でこの問題を回避することに成功した。同州の政治家たちはメタに巨額の税制優遇措置を与え、ジェフ・ランドリー州知事は「このハイパースケール・サーバーファームが州の美しい田園地帯を再生する」と奇妙な宣言を行った。ルイジアナ州の北部は、フラッキングによって豊富な天然ガスを確保できる地域でもある。

カーボンニュートラルの達成を目指すメタは、シュクレのオペレーションに二酸化炭素を排出する天然ガスを利用することへの批判を和らげるため、すでに対策を講じている。同社は昨年12月、再生可能エネルギー事業を手がけるInvenergy(インベナジー)と契約を結び、現在建設中の4つの大規模太陽光発電所から760メガワットのクレジットを購入すると発表した。またルイジアナ州では、電力会社のエンタジーと共同で15億ドル(約2300億円)を投じ、風力・太陽光発電の拡充を進めると約束している。

さらに、今後の10年間でメタは、このデータセンターの電力をゼロエミッションの次世代型原子力発電に切り替えることができるかもしれない。ザッカーバーグは以前、カリフォルニア州にあるディアブロキャニオン原発の近隣にデータセンターを建設することを検討していたが、この地域には絶滅危惧種のハチが生息していることが発覚し、計画は頓挫したとされる。

こうした事情から、クラウスは、彼が調査対象とするデータセンター計画のリストから、実現可能性が低いものを除外している。「この分野の全体の上限は過大評価されている。開発業者の中には、手当たり次第に土地の用途変更を申請しているところもある」と彼は語った。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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