2024年初頭から米国記事執筆現在までのペプシコ株のリターンはマイナス9%で、同期間に約26%上昇したS&P500種株価指数を下回っている。
Q4はペプシコにとって混迷の四半期となったが、現在の株価には上昇の余地があると私たちは考えている。
Q4決算の概要
Q4決算の収益は228億ドル(約2兆3200億円)で、販売数量は1%減少したものの、販売価格が3%上昇したことにより、既存事業の売上高は結果的に2%増加した。セグメント別では「Frito-Lay North America(北米フリトレー)」部門と「Quaker Foods(クエーカーフーズ)」部門だけが、第4四半期において既存事業売上高が減少した。国際市場が好調であった一方、ペプシコは北米市場で引き続き困難に直面した。これは、米国の消費者がより慎重な消費パターンを示しているという同社のこれまでの見解と一致している。Q4決算におけるコア営業利益率は1.02ポイント改善し、これによりEPSは前年同期の1.78ドルから1.96ドルへと増加した。今後の業績見通しとして、ペプシコは2025年度のオーガニック収益成長率を1桁台パーセント前半、コアEPSの成長率を1桁台パーセント半ばと予想している。
ペプシコの目標株価は?
決算発表後、ペプシコ株は下落傾向にある。もう少し長い期間を見てみると、過去4年間におけるペプシコ株のリターンは、S&P500よりもかなり変動が少ない。ペプシコ株の年間リターンは、2021年に21%、2022年に7%、2023年にマイナス3%、2024年にマイナス8%だった。私たちは最新決算を反映したペプシコの目標株価を近日中に更新する予定だが、ペプシコ株には十分な上昇余地があると考えている。
米国記事執筆現在の株価である145ドルで計算すると、ペプシコ株のPER(株価収益率)は19倍以下であり、これは過去5年間の平均値である26倍を大幅に下回っている。北米市場における減速を反映し、バリュエーションを小幅に下方修正することは正当化されるかもしれないが、それでも現在のバリュエーションギャップは大きすぎると私たちは考える。
(forbes.com原文)