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2025.02.09 14:15

「日本」がキモだったBEAMS JAPAN立ち上げ、松竹と寅さんグッズ販売も

本稿は「トラストバンク地域創生ラボ」より、再編集しての転載である。


国が「地方創生」を掲げ今年で10年。自治体の創意工夫の取り組みを国が後押しし、地方に「仕事をつくる」「人の流れをつくる」「結婚・出産・子育ての希望をかなえる」「魅力的な地域をつくる」に沿った施策をデジタルも活用して展開してきた。しかしながら、国全体の人口減や東京圏への一極集中の流れを変えるには至っておらず、地方はなお厳しい状況にある。「もう10年」なのか「まだ10年」なのか、地域創生ラボでは後者の姿勢をとり、辛抱強く地方の創生に邁進する開拓者を応援する。

「ファーストペンギン」だけでは成立しない地域の課題

「ファーストペンギン」という言葉がある。主にビジネス分野で使われるもので、ペンギンの行動習性からきたものである。普段、陸上で過ごすペンギンだが、危険を顧みず魚を獲るため、最初に海に飛び込む者を指す。ビジネス分野では新しい領域を切り開く人を「ファーストペンギン」と呼び、彼らは、リスクを負いながらも大きなリターンを獲得している。
 
しかし、日本の地域には、ファーストペンギンの思考・熱意にいちはやく気づき、海に飛び込み、成長した人がいる。本連載では、彼らを「ファーストフォロワー」と称し、「ファーストペンギン」との関係性を紹介する。

社内のマイノリティからBEAMS JAPANの旗振り役に

2016年は、BEAMS創業40周年のアニバーサリーイヤーだった。その年に立ち上げられたのが、BEAMS JAPAN。掲げられたコンセプトは“日本文化はかっこいい”。ローカルのファッションや工芸、食品などを幅広く取り扱い、日本文化が培ってきた伝統や個性を発信。国内外から注目を集めるレーベルに成長した。

その中核にいるキーマンが、BEAMS JAPAN クリエイティブディレクター鈴木修司さんだ。鈴木さんが生まれたのは1976年2月で、奇しくもBEAMS創業と同じタイミング。ビッグプロジェクトの中心人物として白羽の矢が立ったのは、どこか運命めいた巡り合わせが感じられる。
 
「BEAMSのそれまでの40年間は、ファッション一色でした。けれどそれだけではお客様の期待に応えきれない、という声が社内でも出てきて。社長から『BEAMS JAPAN立ち上げは鈴木と佐野(BEAMS JAPAN プロデューサー佐野明政さん)が中心になって動きなさい』と言われたんです」(鈴木さん)



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