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2024.12.29 15:00

今さら聞けない「退職の作法」 跡を濁さないための4つの秘訣

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いろいろな意味で、退職は恋人との別れに似ている。時には気まずく、複雑で、そうせざるを得ない立場に追い込まれたと感じられるかもしれない。良いニュースとしては、プロフェッショナルな社会人として跡を濁さずに退職する方法があるということだ。本稿では、円満退職を実現するための4つのヒントを紹介しよう。

罪悪感を感じない

ワークライフバランスを充実させる秘訣の1つは、仕事とプライベートの境界線を保つことだ。もちろん、これは言うは易く行うは難しで、特に何年も同じ人と働き、時間をかけて強い人間関係を築いてきた場合はなおさらだ。

とはいえ、仕事とは文字通り、単なる仕事であることを忘れてはならない。結局のところ、自分のキャリア、家族、将来の目標にとって何がベストかを選択する必要がある。退職は、職業人としての成長の一部であることが多く、自分の願望や幸福を優先しても構わない。

あなたが跡を濁さずにチームを去る限り、同僚はあなたの決断を理解し、支持してくれるだろう。

定められた通知期限を守る

退職に際しては、少なくとも2週間前に意向を伝えるか、契約書に書かれた通知期限を守るのがマナーだ。法的には、即日退職を妨げるものはない。ただし、そうすれば会社の関係者に次の仕事の紹介状の推薦人になってもらうことはできないだろうし、むしろ履歴書からその仕事を削除するのが賢明かもしれない。

2週間前に退職届を提出することには意味がある。ひとつには、これによって受け取るべき立替金の返金やボーナスを確実に受け取れるようになる。しかし、より重要なのは、事前通知することで、あなたの退職によってチームの業務に支障が出ないよう準備期間を作れる点だ。

この時間を使って管理職は後任を探すことができ、あなたも自分の引き継ぎを済ませられる。

あなたの役割の性質にもよるが、シームレスな移行を確実にするために、クライアントや社外のパートナーにも自分の状況を伝え、後任者を紹介すべきだ。そうすればクライアントやパートナーがチームに期待する信頼と継続性を維持でき、たとえあなたがチームの一員でなくなったとしても、彼らの満足のために尽力する姿勢を示せる。

この期間中は、自分の仕事、プロジェクト、継続的な責任を徹底的に文書化することが不可欠だ。重要な連絡先、期限、関連情報など、詳細な引き継ぎメモを作成しておくと、後任者が早く業務に慣れることができる。退職間際までチームの助けとなり、あなたのプロ意識をアピールすることが可能だ。
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翻訳=江津拓哉

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