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2024.12.02 10:30

すべてのクリエイターを支援するCanvaのAI戦略、デザインの民主化を目指す

「Canvaはプロのクリエイターにも活用いただいています。AIはクリエイティブなアイデアを迅速に具現化したり、サンプルを試作・テストまでの段階を円滑化するため役に立ちます。今から約10年前、Canvaが創業したばかりの頃はまだ、AIテクノロジーにより民主化されたクリエイティブツールの台頭がクリエイターの職を奪うのではないかと懸念していました。ところが現状を見渡せば、実際にクリエイティブな仕事そのものは広がっています。それに伴い、プロのクリエイターの仕事も一段と重要性を増しているように思います」

Canvaが自らプロのデザイナーやクリエイターを支援する活動にも取り組んでいるという。アダムス氏に詳細を聞いた。

「昨年に2億ドル規模のクリエイターファンドを立ち上げました。プロのクリエイターにより提供される作品がCanvaのAIモデルの学習に使われた場合、都度その対価を支払う仕組みがあります。Canvaのユーザーが利用できるテンプレートについても、プロのグラフィックデザイナーにイラストレーター、フォトグラファーなどが手がけた作品が使われるたびにインセンティブをお支払いしています」

Canvaが次に目指す道は「AIテクノロジーとのより深い統合を実現すること」なのだとアダムス氏は語った。

学校向けにCanvaの利用拡大をさらに推し進める

学校向けにCanvaの利用拡大をさらに推し進める

「今後もCanvaによるユーザー体験の随所にAIテクノロジーを統合します。AIがあらゆるユーザーによる創造を支援できるように、Canvaのプラットフォームを丁寧に整備したいと考えています。また教育現場でCanvaをより広く使っていただけるように働きかけたいと思っています」

Canvaは日本におけるユーザー拡大にも力を入れている。日本にはローカルマーケティングチームの拠点もある。2024年には初めて日本で「Make it Unbelievable」と題したブランド・キャンペーンが展開され、北野武と劇団ひとりを起用したビジュアル広告も話題を集めた。来年もCanvaの勢いに注目したい。

連載:デジタル・トレンド・ハンズオン
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編集=安井克至

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