記念碑的な取り組み
論文の筆頭執筆者で、ブラジル・サンタカタリーナ連邦大学の天体物理学者のロベルト・サイトウは「このプロジェクトは、すばらしいチームによって周りを固められたからこそ実現した記念碑的な取り組みだ」と述べている。今回の最新地図には、VISTA望遠鏡を用いた夜空のサーベイ(掃天)観測であるVVV(VISTA Variables in the Via Lactea)とその拡張プロジェクトのVVVX(eXtended VVV)の一環として収集されたデータが含まれている。VVVとVVVXは、すでに300本以上の科学論文につながっている。
ウェッブ望遠鏡の発見
VISTA望遠鏡は本質的に、同じく赤外線の感度が高いジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)の地上バージョンだ。今年7月、JWSTは連星系を構成する2つの褐色矮星を観測した。この2つは、木星の30~35倍の質量を持つ小型の星で、太陽系の最も近くに位置する褐色矮星だ。褐色矮星は、巨大惑星と小型の恒星の中間的な特徴を持つ天体だ。恒星のように核融合を維持することができないため、比較的速やかに冷えて暗くなるという理由から、恒星になれなかった天体と見なされることが多い。
(forbes.com 原文)