政治

2024.08.30 12:00

米大統領選で注目のテイラー・スウィフト、「政治的発言」の歴史

Photo by Gareth Cattermole/TAS24/Getty Images for TAS Rights Management

スウィフトはまた、コロナ禍の同年8月にトランプが11月の大統領選挙に先立ち、自身に不利になると見られる郵便投票を阻止しようとしたことを批判し、トランプが「権力を維持するためにあからさまに不正を行い、何百万人ものアメリカ人の命を危険にさらすことを選んだ」と主張した。彼女はさらに、「トランプの無能なリーダーシップが、私たちが置かれている危機を悪化させた」と述べてトランプの新型コロナウイルスへの対応を批判し、「投票用紙を早めに取り寄せて、早めに投票しよう」と呼びかけた。
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彼女は、それ以降に特定の候補者を支持していないが、ファンに投票を呼びかけ続けており、昨年9月にも約2億8000万人のインスタグラムフォロワーたちに有権者登録を呼びかけていた。

10月に動きがある可能性

スウィフトが今年の選挙で特定の候補者を支持するかどうか、そして、支持するとしたら、それがいつになるかはまだ分からない。しかし彼女は、2018年と2020年の選挙に関する意見を、いずれも10月に表明していた。今年は、彼女がエラスツアーのヨーロッパ公演を終えた後、民主党の全国大会に立ち寄ってハリスへの支持を表明するのではないかと期待されたが、スウィフトは姿を見せなかった。

一部のスウィフトのファンは、「スウィフティーズ・フォー・カマラ」というグループを組織してカマラ・ハリスを応援している。このグループに、スウィフト本人は関与していないが、27日には歌手のキャロル・キングやエリザベス・ウォーレン上院議員らが、スウィフトのファンと共にハリスを支持するためにZoomでイベントを行った。このイベントには、2万6000人以上が参加し、ハリスのために13万8000ドル(約2000万円)以上を集めたとCNNは報じた。

スウィフトの影響力は?

スウィフトが2018年の中間選挙で支持を表明した民主党のフィル・ブレデセンは当選を逃したが、オンラインでの有権者登録を支援する非営利団体Vote.orgによると、彼女が有権者登録を呼びかけてから約24時間で、18歳から29歳の登録件数は約6万5000件に達していた。また昨年、スウィフトが全米有権者登録の日に投票登録を呼びかけた後、Vote.orgは2020年以来で最多となる3万5252件の新規登録が発生し、18歳の有権者登録数は前年の2倍以上になったと伝えていた。

これらの結果は、スウィフトの若年有権者への影響力の強さを示すものだ。しかし、若年有権者は民主党を支持する傾向があるものの、高齢者に比べて投票率が低い。

「政治的沈黙」を破った舞台裏

スウィフトは、自身の公のイメージを慎重にコントロールすることで知られ、民主党の資金集めイベントを主催したジョージ・クルーニーや、党大会でパフォーマンスを行ったピンクのように公然と民主党支持を表明する他のセレブとは一線を画している。
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編集=上田裕資

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