海面が1メートル上昇すると、国土の80%が失われると言われるモルディブにとって、温暖化を防止は喫緊の課題。そんななか、グループ全体でサステナブルなリゾートのあり方を追求しているのが、マリオットグループだ。
モルディブには7つのマリオットグループのリゾートがあり、リッツ・カールトンのGM、レナート・デ・オリビエラ氏を中心に、モルディブ・サステナブル協議会を立ち上げ、毎月各リゾートの代表者で、どのような取り組みを行っているかを話し合い、より良い環境づくりに取り組んでいる。
モルディブでそれぞれにサステナブルなアプローチをとる3つのリゾートを紹介する。
ドローン活用で“海ゴミ”を回収

円形の水上コテージの天井には合計61枚の太陽光パネルが埋め込まれ、リゾートで使用する電力の17%がこのパネルによってまかなわれており、今後は海の上に太陽パネルを設置し、年内に25%までに増加させることを考えている。
また、アメリカで環境運動を行っている「フューチャーソサエティ」がオープン当初からコンサルティングを行い、2人のアンバサダーが所属している。そのうちの一人、オリビア・フォスターさんによると、海の中の生物多様性を人間社会に喩えながら環境教育について力を入れているのがフューチャーソサエティの特徴だという。実際にリッツ・カールトンでは、海洋学者とともにダイビングをして海について学ぶアクティビティなども行われている。
ユニークな取り組みの一つが、サステナビリティマネージャーのメリッサ・シーレさんの発案による、ドローンによるゴーストネットの回収だ。ゴーストネットとは、投棄された魚の網のことで、多くはプラスティック製で、マイクロプラスティックとして海洋を汚染するのみならず、海の生き物が絡まり死んでしまう。
モルディブ政府はサステナブルな漁業を目指して一本釣りを推奨しているが、特に12月から4月にかけて、近隣国から漂流してくるという。
