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2024.07.27 14:00

「たぷたぷした二の腕」をめぐる、TikTokでの騒動

「セプタム・アーム」はどのようにバズったのか?

Know Your Memeというウェブサイトによれば、この言葉は、TikTokユーザーのケイシー・バロックの投稿から生まれたようだ。バロックは7月中旬、「うわすげえ、兄弟、彼女の腕を見てみろよ」という発言に対して、非難するように首を振る動画を投稿した。動画の下には、「この世界は病んだ人だらけだ」と書かれており、人々が女性の体を批判する様子を非難しているように見える。

TikTokでorlandospecialityを名乗るバロックはこの動画に、「ケロイドと鼻ピアス(Septum Piercings)を理解する」というタイトルを付けている(バロックは過去の動画で、鼻ピアスが好きでないことを強調している)。ケロイドとは、切り傷、やけど、ピアス、タトゥー、切開などの後、皮膚にできる、厚く盛り上がった傷痕のことだ。
バロックはコメント欄で、TikTokのアルゴリズムが「セプタム」と「アーム」を誤ってマッシュアップし、ティム・バートン監督の映画に出てきそうな言葉を発明した、と説明している。「検索AIの誤作動に違いない」とバロックは書いている。この件についてバロックとTikTokにコメントを求めたが、いずれも回答はなかった。

この動画はすでに1600万回以上再生されており、1万2000件近いコメントが寄せられている。500万人以上のフォロワーを持つ別の男性が、「彼女のセプタム・アームを見てみろよ!」と書かれた画面で、嫌悪の表情を浮かべる動画など、明らかなパロディー動画も登場している。

問題は、一部のTikTokユーザーが、こうした風刺動画を真剣に受け止めていることだ。前述のパロディー動画のコメント欄には、「セプタム・アームの意味を調べてみた。新たな不安が解き放たれた」と書かれている。

セプタム・アームに反応して投稿されたTikTok動画の中には、女性たちがこの新しい言葉について熟考し、落胆したり、悲しんだり、さらには、涙ぐんだりしているものもある。

「セプタム・アームについて知ると、文字通り、胸が張り裂けそうになる」と書かれた動画では、女性が落胆した表情で首を振っている。この動画にはさらに、「ずっと自分の腕に自信がなかった。この腕にニックネームがあることを知って、それがよくわかった。なんでこうなの?」と書かれている。

しかしティックトッカーたちは素早く反応し、SNSにあふれる装飾されたイメージと現実とのあいだにはギャップがあると強調して、この女性を元気づけようとした。

あるティックトッカーは、「これはリアルじゃない」とコメントしている。「TikTokは現実じゃない。SNSは現実じゃない。あなたは綺麗だよ。リアルで」

forbes.com 原文

翻訳=ガリレオ

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