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2024.07.15 11:00

日本が起源、世界で愛用される「Emoji」の歴史を振り返る

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絵文字(Emoji)は1990年代に登場して以来、今や電子コミュニケーションの必需品となっており、あらゆる大陸のあらゆる年齢の人々が好んで使っている。毎年、ユニコードコンソーシアム(Unicode Consortium、文字コードの国際規格を管理する非営利組織)によって新しい絵文字が導入されるため、その数は年々増え続けているものの、GIFやステッカーにスタンプ、アバターなど、他のビジュアルコミュニケーションが全盛を極めている現在、絵文字はそれらとユーザーの関心を集めることをますます激しく競い合っている。

これまでの数年の間に無数の絵文字が導入されてきたこともあり、新たに追加される絵文字の数は少なくなっている。最近提案された新しい仕様によって、2025年には絵文字の数が3800近くになる見込みだが、新たに追加される絵文字の数はわずか8つ。この10年以上で最も少ない。2022年には112個の絵文字が新たに追加されたが、2023年には31個に留まった。2024年には再び118個に増えたものの、これは異なる肌の色や性別(個別の絵文字としてカウントされる)を選べるようにする絵文字が新規導入数を押し上げたためだ。しかし、カスタマイズ用ではない新規の絵文字が導入される数は、毎回減り続けている。

2025年に導入される新しい絵文字には、「根菜(ビーツ)」、「シャベル」、チャンネル諸島「サーク島の旗」などが含まれる。一般から提案を受け付けているにもかかわらず、絵文字クリエーターのアイデアがいかに尽きているかがわかる。ユニコードコンソーシアムはこれらの新しい絵文字を推奨しているが、最終的な決定は未だ行なわれていない。

どんな絵文字を人々の使う携帯電話やソーシャルメディアで表示できるようにするかということは、勝手に決められるわけではなく、1995年に米国の非営利組織であるユニコードコンソーシアムが最初の76個の絵文字を採用して以来、同組織によって調整されている。ユニコードコンソーシアムは1991年から電子テキストで処理される文字の目録を監督しており、さまざまな言語の文字、記号、そして絵文字を表現するための符号化の標準を定めている。これによって、絵文字は異なるプラットフォームでも(絵柄がメーカーによって異なる場合があるものの)統一的に表示されるというわけだ。
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翻訳=日下部博一

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