2025.05.03 12:00

米フォーブスが選ぶ「日本のスポーツカー黄金期」を代表する5台

ホンダ NSX(本田技研工業)

ホンダ NSX(本田技研工業)

日本のスポーツカーは、性能と信頼性、そして手頃な価格を完璧にバランスさせたことで、自動車の歴史において相応の特別な地位を確立してきた。高額な価格が付けられたり、単純にパワーのみを追求した欧州や米国のスポーツカーとは異なり、日本のスポーツカーは、精緻なエンジニアリング、革新的なテクノロジー、そしてチューニングする人にやさしい性質で愛されている。

特に1990年代は、現代のスポーツカーに今なお影響を与える高性能モデルが爆発的に誕生した時代だった。

日本のスポーツカー略史

1960年代はトヨタ、日産、ホンダ、マツダ、スバル(富士重工業)などの自動車会社が、スポーツカーの開発に取り組み始めたことから、日本における高性能車の歴史が幕を開けた時代として強く印象付けられている。そして1980年代から90年代にかけて、日本のスポーツカーは黄金期を迎える。手頃な価格と高性能、革新性を併せ持つ数々のモデルがエンスージアスト(情熱的なクルマ好き)に歓迎された。

多くの自動車会社が日本のスポーツカーの遺産に貢献してきたものの、日産とトヨタはその分野で最も認知されているメーカーだ。日産の「フェアレディZ」シリーズと「スカイライン」は何十年もの間、ドライバーを魅了し続けている。トヨタの「スープラ」は象徴的な存在となった。1990年代は日本のスポーツカーが頂点を迎えた時代だと考える人は多い。

この記事では、高性能、革新性、文化的影響、そしてファンたちの評価を基に選んだ5台の偉大な日本製スポーツカーにスポットライトを当てた。

日産 スカイライン GT-R V-スペック(日産自動車)
日産 スカイライン GT-R V-スペック(日産自動車)

日産 スカイライン GT-R(1999年発表)

特徴:ツインターボエンジン、「ATTESA(アテーサ) E-TS PRO」四輪駆動システム、高度な空力性能

最高の1台である理由:R34スカイラインGT-Rは、歴史上最も尊敬を集めるスポーツカーの1つだ。強力な2.6リッター直列6気筒エンジンが「少なくとも」280馬力を発生する(しばしば実際の数値はもっと高かった)R34 GT-Rは技術の驚異だ。リアルタイムで車両の性能数値を表示するマルチファンクションディスプレイ(MFD)や、スーパーHICASと呼ばれる電子制御四輪操舵システムなどの先進的な機能を備え、公道とサーキットの両方で愛用された。その伝説的な地位は、映画やテレビゲーム、モータースポーツでの活躍によって、さらに確固たるものとなった。今年2月のオークションでは、その1台が22万2000ドル(約3200万円)という価格で販売されている。

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翻訳=日下部博一

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