ISWRの調査報告では、「フル・ストレングスのアルコール飲料や蒸留酒を少しだけ消費する人」が着実に増えていることが報告されている。この傾向が特に著しい米国以外の国では、ミレニアル世代が再び社交の機会を持つようになり、これに従って、バーやレストランなどの店舗におけるアルコール飲料の売り上げが伸びている。
同時に、ノンアルコール飲料、特にノンアルビールが消費者のあいだで選択される傾向が強まっており、継続的な成長を見せている。ノンアルコール飲料は2024年前半、IWSRの分析対象となった15の国と地域で、「消費者が、一定の期間内に使用あるいは購入したことを記憶している製品の量」が純増したと確認できた唯一のカテゴリーだった。
米国だけを見ても、ノンアルコールの蒸留酒的飲料やノンアルビールを飲む人の数は、2023年と比べて2倍以上に増え、全体に占める割合は6%から13%に増加した。これは、ミレニアル世代や、比較的高所得の人たちが牽引している動きだ。
今回の調査報告書は、「飲酒量を減らすとともに、より安い飲料を選ぶ傾向」は今後も続くだろうと見ている。金銭的に余裕のある消費者のあいだでは、超プレミアム製品に大枚をはたく傾向が強まっているが、こうしたグループにおいても、中庸に向かうトレンドが確認されている。
つまり、非常に高価なアルコール飲料の人気は衰えていないとはいえ、金銭的に余裕がある人のあいだでも、アルコール消費量を減らす傾向が強くなっているということだ。
(forbes.com 原文)