宇宙

2024.07.11 10:30

1.2万年前に北米上空で彗星が爆発、地球が急激に寒冷化 新証拠を発見

ツングースカ大爆発

天体の空中爆発の最も有名な例の1つが、1908年に起きた「ツングースカ大爆発」だ。直径約40mの小惑星か彗星の破片がシベリア上空約10kmで爆発して衝撃波が発生、約2150平方kmの範囲の森林を破壊した。

地球の気候と生物多様性に重大な影響を及ぼしたと考えられる天体衝突は、これだけではない。約6600万年前にメキシコのユカタン半島の近くに小惑星か彗星が衝突し、直径約180kmのチチュルブクレーターができたことが知られている。この衝突によって引き起こされた「衝突の冬」が数十年間続いたことで、恐竜が死滅したと考えられている。

小型天体を伴っていた?

2022年に発表された研究によると、西アフリカ・ギニア沖の北大西洋の海底で、チチュルブと形成年代が近い、直径約9kmの第2の天体衝突クレーターと見られるものが発見された。これは、恐竜を絶滅させた隕石が、より小型の天体を伴っていたか、天体群の中の1つだった可能性があることを示唆している。

地球の表面でこれまでに発見された天体衝突クレーターはわずか200個で、うち約1割は海底にある。地球が形成されてから現在に至るまで小惑星が衝突し続けているにもかかわらずだ。

forbes.com 原文

翻訳=河原稔

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