橋本氏も「縦型だと抜けが映ってしまうことも少ないので、横と比べて撮影が楽。抜けを気にせずにテンポよく撮影ができる」という利点を挙げた。縦でのインパクトの出し方、没入感を意識して動画を作ると、縦型の良さが一番発揮できるという。
続いて、海野氏が編集長を務める、使って本当に良かったモノを紹介するTikTok上のメディア「to buy」の施策動画を会場で実際に視聴した。海野氏によると、動画にリアルっぽい声をあえて入れる、丁寧できれいな言葉よりも「この商品が好きで仕方ないから紹介する」というオタクのようなテンションの言葉遣いを意識するなど、臨場感や没入感につながるようなコンテンツ作りをしているのだという。
企業や団体がTikTokでマーケティングをしていくことについて、橋本氏は「TikTok広告施策はセールスプロモーション寄りのコンテンツ手法が多かったけれど、ショートフィルムに関しては、もっとブランディングに寄ったもの、企業や商品の背景などを伝えて、よりブランドを好きになってもらうという手法に適しているのでは」と語る。
海野氏も「TikTokは動画がメインなので、目で見て耳で感じられる。そして“いいね”の数や再生数など、“数”という部分でも視聴者の反響度がわかる。また、コメント欄を見ると、視聴者がどう思っているかというところまで感じられる。だから、企業が伝えたい思いや空気感のようなものを、五感で感じさせることができるのでは」と加えた。