炭素対酸素(C/O)存在比
GS-z12で観測されるこの高いC/O存在比を説明するのは、現在の理論の枠組みでは困難だと、デウジェニオは指摘している。これに関しては、種族III星の超新星が高いC/O存在比をもたらすとする理論上のシナリオがいくつかあり、これが適切なシナリオと考えられるが、裏付けが必要だと、デウジェニオは続けた。![深宇宙を観測するジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)の想像図(ESA)](https://images.forbesjapan.com/media/article/71933/images/editor/90e78693608d30b7a650526f6e1b3eeb24621334.jpg?w=1200)
デウジェニオによると、この炭素は、超新星爆発を起こそうとしている大質量星のヘリウム燃焼殻の1つで生成された。大質量星が超新星爆発を起こすと、炭素を豊富に含むガスが再び銀河に拡散された。
炭素が検出可能になったのは、それ以来だ。
このような初期の超新星とその副生成物は、宇宙の化学元素供給の第一段階を示している。数十億年後にはこの化学進化の結果として、化学物質が豊富で(少なくとも地球では)炭素ベースの生命に満ち溢れた銀河系のような銀河の集団が誕生した。
(forbes.com 原文)