イラストを生成する際にアニメーション、イラスト、スケッチの3つのスタイルを選ぶ仕様だが、例えばアニメーションは日本人が連想するアニメの画にほど遠い。人物の似顔絵もやや特徴点の強調感が過ぎるように筆者は感じる。
ならばAIモデルのカスタマイズが有効かもしれない。SiriにChatGPTを連携させたように、Image Playgroundを外部のデベロッパによる、テイストの違う画像が生成できるAIとつなぎ込むことができれば、幅広いユーザーのニーズにも応えられるだろう。
外部のデベロッパがImage Playgroundを自社製品に組み込むための開発ツールもアップルは提供する。生成する画像のパラメータが細かくチューニングできるAPIであることを期待したい。
一方で、もしユーザーが性的なコンテンツや暴力、著作権で保護された素材の画像を作るようAIにリクエストした場合には、これを未然に防ぐセーフガードの仕組みをアップルは用意している。
このほかにもApple Intelligenceのシステム全体に組み込まれる「記述ツール」を外部アプリが活用したり、Siriによるインタラクションなどを定義したApp IntentsフレームワークのAPIの上に、外部のデベロッパがSiriのアクションを細かく定義したアプリも作れる。Apple Intelligenceを外部デベロッパにも「開かれた生成AIプラットフォーム」にすることが、先行するOpenAIやグーグルにアップルが追いつき・追い越すための近道になるはずだ。
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