2024.06.09 12:00

カラフルなクルマが20年前と比べて半減、米国 人気は白・黒・グレー

Getty Images

小学校時代に定番だった「なぞなぞジョーク」に、「道を走るすべてのクルマが白いとき、もらえるものは何?」というものがある。その答えは「白のカーネーション」だ(「白いクルマの国[white car-nation]」とかけた洒落)。

だが実際に、近年、米国の道を走るクルマのカラーリングとして最も人気がある色は白だ。オンライン中古車取引サイトiSeeCars.comが行なった、2000万台以上の中古車取引を対象とした調査によると、同サイトで販売された2023年式のクルマのうち、白いクルマは27.6%を占めている。これは、2004年式のクルマと比較すると、77.4%増という急増ぶりだ。

白い色の味気なさにさらに拍車をかけるように、この調査では、いわゆる「グレースケールに属する色(白、黒、グレー、シルバー)」が、今や全車種の大多数を占めていることも判明した。混雑している駐車場では他のクルマにまぎれて見分けがつかなくなりそうな、これらの色のクルマが占める割合は、2004年式では60.3%だったが、2023年式では80%に上るのだ。

今人気上昇中の色は、究極のモノトーンカラーというべきグレーだ。iSeeCarsによれば、過去20年間で市場シェアが最も伸びたのがグレーで、2004年式との比較では81.9%増となっている。また、黒は2023年式全体の22%を占め、2004年式との比較では56.5%増となっている。一方でシルバーの人気は落ちており、この20年間で52.2%減を記録している。

では、グレースケールではない「カラフル」な色の人気はどうなっているのだろうか? 自動車メーカーは今も変わらずに幅広い色のラインアップを提供しているが、今回の調査では、こうしたカラフルなクルマの人気が、この20年で大きく落ち込んでいることが明らかになった。

ゴールド、パープル、ブラウン、ベージュといったカラフルな色のクルマの数は、調査対象となった20年の間に50%近い大幅な落ち込みを見せた(20年前に全体の4割だったものが、いまは2割になっている)。2023年式では、ゴールドとパープルのクルマが全体に占める割合は、それぞれわすが0.1%にまで落ち込んだ(ゴールドは96.8%の減少、パープルは92.7%の減少)。
次ページ > ただしカラフルなクルマの方が中古車としての価値は高い

翻訳=長谷 睦/ガリレオ

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事