政治

2024.06.01 08:00

有罪評決のトランプ、「収監」もなくはない シークレットサービス引き連れ

出馬資格は失わず

トランプは有罪評決後も大統領に立候補でき、仮に収監されてもそうできる。合衆国憲法では、大統領の候補資格として「出生時からの米国市民、35歳以上、14年以上米国に居住」としか定められていないからだ。

米紙ニューヨーク・タイムズは、もしトランプが11月の大統領選で当選し、その後、憲法上の義務を果たせなくなった場合、閣僚の過半数と副大統領の賛成でトランプを罷免し、副大統領に権限を移譲することができると解説している。

シークレットサービスは万が一の事態に備え

同紙によると、シークレットサービス(大統領警護隊)はトランプが投獄される可能性にも備えて、裁判が始まる前から準備を進めている。実際にそうなった場合、収容先の施設にはシークレットサービスの要員が24時間体制で常駐し、トランプの警護にあたることになるという。トランプはほかの受刑者と隔離されたエリアに入れられる公算が大きいとされる。

トランプは社会奉仕活動や保護観察処分を受ける可能性もある。サランドによると、その場合、トランプの移動のスケジュールや、保護観察事務所への定期的な出頭や保護観察官による不定期の面会の必要性から、身辺警護活動の調整は非常に複雑になると予想される。

大きすぎる政治的影響

サランドは、トランプがしたとされる行為は大統領選の結果を変えた可能性もあるので、トランプは実刑判決を受けるに値するとの考えを示している。しかし、実際にトランプを投獄すれば「誰にも想像も理解もできないような影響が広がるだろう」と述べ、政治的な影響の大きさから現実には難しそうだとみている。

トランプは裁判で無罪を主張し、ダニエルズとの不倫疑惑も否定している。また、検察側とマーチャンについて、大統領選で自身を勝たせないようにバイデンのために働いていると根拠を示さず繰り返し非難している。

forbes.com 原文

翻訳・編集=江戸伸禎

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