ハーバード大学CAPS/ハリスの5月の世論調査では、二者択一の場合にトランプはバイデンを5ポイントリードしたが、ここに「わからない/未定」という選択肢を加えると、彼のリードは6ポイントに拡大した。これは、バイデンの支持者の中にまだ投票先を決めかねている人が多いことを示している。
他の5月の世論調査では、トランプとバイデンはほぼ互角で、エコノミスト/ユーガブの調査では5者択一の場合にトランプがバイデンを1ポイントリード、Foxニュースの調査では二者択一でトランプが1ポイントリード、ロイター/イプソスの調査ではトランプとバイデンは同率、モーニング・コンサルタントの週次世論調査(5月17~19日)ではトランプがバイデンを1ポイントリードした。
ロイター/イプソスの世論調査によると、イスラエルとハマスの戦争はバイデンの支持層を分裂させており、民主党の登録有権者の44%がバイデンの戦争への対応を支持しないと回答した。これらの有権者の中でバイデンに投票すると答えた人の割合は、戦争が始まる前は93%だったが、現在は77%に低下した。
同世論調査で有権者の最大の関心事は、経済、移民、中絶、インフレの順となっていた。経済や犯罪、イスラエルへの対応については、過半数がバイデンよりもトランプを信頼していたが、中絶についてはトランプよりもバイデンを信頼する人が多かった。
両者の支持率が拮抗する中で、無所属候補のロバート・F・ケネディ・ジュニアが勝敗を左右する可能性が浮上している。5月のフォックスの世論調査では、ケネディ・ジュニアに加えて「緑の党」のジル・スタインや急進左派の黒人教授のコーネル・ウェストが選挙戦に参加することで、トランプはリードを1ポイントから3ポイントに広げていた。
さらに世論調査では一貫して、バイデンと民主党全体が、黒人やラテン系、若年層を含む主要層からの支持を失っていることが示唆されている。2020年の選挙では黒人男性の12%、黒人女性の6%がトランプに投票したとされているが、最近のウォール・ストリート・ジャーナルの調査によると、黒人男性の30%、黒人女性の11%がトランプに傾いていると回答していた。
(forbes.com 原文)