3人の情報筋によると、OpenAIは現在、2020年に閉鎖したチームを再建するため、研究エンジニアを募集している。同社は、この取り組みの詳細をまだ公表していないが、最近の求人で同社は「チームの最初のメンバーの一人」を探していると述べていた。情報筋は、このチームが2カ月ほど前に発足したと語った。
OpenAIは、この記事の公開後に同社がチームの人員募集を開始したことを認めた。
ここ1年ほどの間で、OpenAIの投資部門は、2月にマイクロソフトやエヌビディアから6億7500万ドル(約1060億円)を調達したFigure AI(フィギュアAI)や、1X Technologies(ワンエックス・テクノロジー)、Physical Intelligence(フィジカル・インテリジェンス)など、複数のヒューマノイドロボット企業に出資した。
OpenAIは2月にフィギュアAIへの出資を発表した際に、ロボット開発の再始動の可能性を示唆したが、その1カ月後にフィギュアAIは、OpenAIのモデルを搭載した、初歩的な言語能力と推論能力を持つロボットの動画を公開した。
OpenAIのバイスプレジデントで、以前はロボット開発チームに所属していたピーター・ウェリンダーは、フィギュアAIのプレスリリースに寄せたコメントで、「私たちは常にロボット分野に戻ってくることを計画していたが、フィギュアAIと協力することで、高度なマルチモーダルモデルを搭載したヒューマノイドロボットを実現するための道筋が見えてきた」と述べていた。
フォーブスの取材に応じた2人の情報筋は、OpenAIはこうした企業と競争するのではなく、ロボットメーカー向けのテクノロジーを開発する意向だと語った。また、求人情報によると、同社が新たに採用するエンジニアはAIモデルのトレーニングだけでなく、外部パートナーとのコラボレーションを担当する。
情報筋によると、OpenAIが数年前に苦戦したロボット向けのハードウェアの開発を計画しているかどうかは不明というが、再始動する同社のロボット関連の取り組みは、彼らがビジネスで提携したいと考えている企業と一部重なる可能性がある。