ファッション

2024.06.02 13:00

ビルケンシュトック、創業から250年の歴史を振り返る2冊を出版

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ビルケンシュトックといえば、リラックスしたファッションが人気を集め、適切さよりも快適さが広く受け入れられるようになった1960年代や70年代のものだと思われているかもしれない。だが、実際にはそのルーツは、何世紀も前にさかのぼる。

1774年にドイツで誕生したこのブランドは2024年、創設250周年を迎えた。ヘッセン州のランゲン・ベルクハイムにある教会の公文書にヨハン・アダム・ビルケンシュトックが「臣民の靴職人」として登録されたときから、家族によって受け継がれてきた伝統は、事業としても大きく成長。ヒッピー世代にとっては、その象徴ともいえる世界的なブランドとなった。

最近では、女優のグウィネス・パルトロウやモデルのハイディ・クルム、ケンダル・ジェンナーといったセレブたちが、自らのスタイルを表現する「ステートメント」として愛用している。

ビルケンシュトックは近く、その歴史を振り返り、詳細に記述した『Birkenstock: The Evolution of a Universal Purpose and Zeitgeist Brand』を出版する。そして、年内にさらにもう1冊、『The Book of Birkenstock』を発行する予定だ。

初の「ウェルネスシューズ」

インソールは平らなものがほとんどだった1896年、立体的なインソールの「フットベッド」を発案したのは、(ヨハンの孫である)コンラート・ビルケンシュトックだ(現代の靴づくりの基本にもなっている立体的な靴型を考案したことでも知られる)。

足裏のアーチをサポートする「健康のためのフットウェア」として宣伝された革新的なフットベッドは、ビルケンシュトックを初期の「ウェルネス製品」メーカーとして、他社とは一線を画す存在にした。そして同時に、人々の認識も変化させた──多くの人が、健康的なフットベッドは足裏だけでなく、履く人にとって良いものだと考えるようになった。

ビルケンシュトックの最初のオープントゥのサンダル、深さと柔軟性のあるコルク製のフットベッドを採用した「Madrid(マドリッド)」は、1963年に発売され、米市場には1966年に投入された。
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編集=木内涼子

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