従来のシューズとは異なっていたそのスタイルは、カウンターカルチャーのクールな若者たちの間で人気を得た。だが、「バークス(Birks、ビルケンシュトックのシューズ)」が特に満足させたのは、常に足を鍛えておきたい体操選手やサーファー、その他のアスリートたちだった。
世界的ブランドへ
世界的大手となることを目指したビルケンシュトックの創業家は2012年、さらなる事業の拡大に向け、経営権を手放した。同社の売上高は、2018年には8億ドル(約1260億円)に増えたと推定されている。また、新型コロナウィルスの世界的な流行を受け、ファッションは何より快適さを重視する方向へと変化。同社の売上高はさらに増加した。2021年にはLVMH傘下の米プライベート・エクイティ・ファンドL Catterton(Lキャタルトン)が、評価額およそ50億ドルでビルケンシュトックを買収した。
2023年にニューヨーク証券取引所に上場した同社の初日の終値は、公開価格を下回った。だが、株価はその後、概ね安定的に値上がりしている。
ビルケンシュトックが数世紀にわたって手掛けてきたフットベッドは、足に良いというだけのものではない。250年前から受け継がれてきたブランドのDNA、それはまさに、時代を超えた「スタイル」だ。
(forbes.com 原文)