アジア

2024.05.27 11:00

航空物流業界が悲鳴、「中国系EC」SHEINとTemuの異様な出荷量

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また、中国政府も先日、南部の都市の鄭州とダラスおよびアトランタ間に開設された新たな航空貨物ルートが、「主に越境Eコマースの出荷に対応するためのものだ」と発表した。
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ティームーとシーインは現在、一定の額以上の注文に対して無料配送を提供しているが、これは米国での急速な成長を狙うためだ。「この2社は、ビジネスモデルが超ファストファッションであり、すべての商品をすぐに出荷する必要があるため、空輸に依存している」と、コンサルティング企業Cargo Facts Consultingのギレルモ・オチョボはフォーブスに語った。

しかし、これらの企業がコスト削減の方法を模索する中で、空輸への依存は中長期的には変化する可能性がある。両社は現状では、アマゾンやウォルマートと同等の海上輸送および地上ベースの物流ネットワークを持っていないが、米国とメキシコでゆっくりと足場を築きはじめている。シーインは現在、インディアナ州とカリフォルニア州に2つの配送センターを持ち、ティームーも米国に拠点を置く中国の販売業者と協力し始めた。

莫大な利益を稼ぎ出す中国EC

ティームーは米国で大規模なテレビ広告キャンペーンによって認知度を高めており、2023年および2024年のスーパーボウルの広告では「億万長者のように買い物をしよう」と消費者に呼びかけた。結果的に、YouGovが先月発表した米国の調査データによれば、回答者のほぼすべてがティームーを知っていると答えた。

ティームーの親会社のPDDホールディングスは、中国のみで利用可能なEコマースサイト、拼多多(ピンドゥオドゥオ)も所有しており、時価総額は2000億ドル(約31兆円)を超えている。最新の年次報告書によると、同社は世界中で1万7000人以上の従業員を抱えており、その大多数は中国で働いていると考えられている。
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PDDは3月、2023年の通年の純利益が前年比90%増の84億ドル(約1兆3000億円)だったと発表したが、そのうち約50億ドル(約7852億円)がティームーを含む子会社のものだった。

CNBCによると、シーインの評価額は660億ドル(約10兆3000億円)だ。非上場企業である同社の収益は、2019年の推定25億ドル(約3926億円)から今年は480億ドル(約7兆5000億円)にまで上昇する見通しだと、ドイツのEコマース分析会社ECDBは述べている。

両社は今年、記録的なホリデーシーズンを迎えることになりそうだ。そのため、物流企業はすでに年末の貨物の急増を懸念している。

「業界の多くの人々は、第4四半期のピークシーズンにどれほど困難な状況になるかを考えている。今の時期でこれほどの需要なら、12月にはどんな事になるか分からない」と、米国の物流企業SEKOロジスティクスの商務責任者のブライアン・バークはフォーブスに語った。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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