「少なくともラボグロウンジュエリーの分野において、現在のこのビジネスを定義する狂乱の中、彼らはラボグロウンダイヤモンドの相対的な価値を確立するための指標を置こうとしているのだと思います」とスミスは言う。「デビアスの名前には意味があります。Lightboxの価格に反応せざるを得ず、ラボグロウンダイヤモンドのサプライヤーはその手引や基準と戦わなければならなくなるでしょう。デビアスにとって、ラボグロウンダイヤモンドと天然ダイヤモンドの間に明確な差分を確保するための合理的な行為だと思われます」
Lightboxのダイヤモンドは、米オレゴン州グレシャムにある総工費9400万ドル(約150億円)の施設で、100%再生可能エネルギーを使って製造されている。ラボグロウンダイヤモンドの製造方法はいくつかあるが、Lightboxは化学気相蒸着法(CVD)と呼ばれる方法を使っていると、公式サイトで説明されている。この方法では、ダイヤモンドの「種」を装置に入れ、天然ダイヤモンドの生成時に比べたらはるかに低い圧力の下で炭酸含有ガスと混合し、加熱したガスにマイクロ波ビームを与えてプラズマを発生させる。温度が1000℃程度になるとガス分子が分解され、炭素原子がダイヤモンド種に堆積していく。こうしてダイヤモンドを「成長」させるには2週間ほどかかる。
Lightboxは以前、同ブランドのラボグロウンダイヤモンドを、「Color(カラー)」、「Clarity(クラリティ)」、「Cut(カット)」に関係づけて価格設定した。これらはダイヤモンドの品質を決める「4C」と呼ばれる基準であり、残るもう1つの「C」は「Carat(カラット)」である。
「カラー」はダイヤモンドの色がどれだけ薄いかに基づいて評価され、無色とみなされる最高ランクの「D」から、最も色味が濃い「Z」まで23段階で表される。
「クラリティ」は、インクルージョン(内包物)と呼ばれる内部の特徴とブレミッシュ(傷)と呼ばれる外側の特徴の相対的な少なさによって格付けされる。10倍の拡大鏡で見てもこれらの欠点がまったく見られないものに「Flawless(フローレス)」という最高グレードの評価が与えられる。Lightboxダイヤモンドの「VS」グレードは、10倍の拡大鏡で見られるインクルージョンがわずかであることを意味する。
研磨されたダイヤモンドの輝きや煌めきから判断される「カット」は、最高の「Excellent(エクセレント)」から「Poor(プア)まで5段階で評価される。
このダイヤモンドの品質を表す4Cという評価基準は、宝石学と宝飾芸術の分野で研究や教育を行う非営利団体の米国宝石学会によって考案された。
(forbes.com 原文)