北米

2024.04.23 11:30

米イェール大学のイスラエル抗議デモで47名の学生が逮捕

木村拓哉
22日の逮捕は、一部のユダヤ人団体が、学生らの抗議行動の中に反ユダヤ主義的なメッセージや暴力が含まれていることに警鐘を鳴らすなかで行われた(学生らは抗議行動の大半が平和的なものだと主張している)。先週末に、コロンビア大学の正統派ユダヤ教徒団体の責任者であるラビ・エリー・ビュークラーは、大学や市警察はユダヤ人学生らを守ることができていないとして、学生らに「できるだけ早く帰宅し、キャンパス内外の状況が劇的に改善するまで家に留まるべきだ」と呼びかけた。

ホワイトハウスも声明を発表

しかし、世界最大のユダヤ人キャンパス組織であるヒレル・インターナショナルのコロンビア支部は、「ユダヤ人学生がキャンパスを去る必要はないと考えている」と述べた。21日に公開された声明の中で、同支部は大学に対し、「キャンパスの平静を取り戻すために直ちに行動する」よう求め、ニューヨーク市に対し、コロンビア大学のそばにあるブロードウェイとアムステルダムアベニューの2つの大通りを歩く学生を保護するよう要請した。

ホワイトハウスも21日にこの事態に言及した。「すべての米国人には平和的な抗議の権利があるが、ユダヤ人学生やコミュニティを標的にした暴力や身体的脅迫を呼びかける行為は、あからさまに反ユダヤ主義的であり、非良心的であり、危険だ」とホワイトハウスのアンドリュー・ベイツ報道官は述べた。

コロンビア大学のネマット・シャフィク学長は22日、緊張緩和に向け、対面授業を中止すると発表した。さらに、最近キャンパス内で発生したとされる反ユダヤ主義的な言動や嫌がらせを改めて非難した。

「沈黙は加担だ」とバイデン大統領は21日の声明で述べた。「ここ数日でさえ、ユダヤ人に対する嫌がらせや暴力の呼びかけが見られる。このような露骨な反ユダヤ主義は非難されるべきものであり、危険だ。このような動きが大学キャンパスを含む、米国のいかなる場所でも起きてはならない」と大統領は述べている。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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