北米

2024.04.23

米イェール大学のイスラエル抗議デモで47名の学生が逮捕

Yale University, New Haven(Shutterstock.com)

イスラエルに対する抗議活動が全米に広がる中、米警察は米国時間4月22日、イェール大学で抗議活動を実施していた学生らのキャンプの撤去を開始したとイェール・デイリー・ニュース紙が報じた。

22日朝、イエール大学のキャンパス内に設置されたキャンプで約47人の抗議者が逮捕され、警察のバスに乗せられた。

警察は午前8時ごろまでにキャンプを撤去したが、300人以上の抗議者が通りに集まり、交差点を封鎖した。SNSに投稿されたビデオには、警察官がキャンプに押し入り、「退去する時間は与えるが、退去しない場合は逮捕する」と指示する様子が映っている。 

イエール大学での動きは、18日にコロンビア大学内の別のキャンプで100人以上の学生が逮捕されたことに続くものだ。

コロンビア大学とイェール大学の抗議デモは、それぞれの大学に対し、イスラエル軍に武器を提供している武器メーカーや、イスラエルと関係のあるその他の企業からの投資を受け入れないよう求めるために組織された。

コロンビア大学の学生委員会は以前、「イスラエルによる占領や大量虐殺行為から利益を得ている、あるいはそれに関与している企業や学術機関」との関係を絶つように大学に要求したと、コロンビア・スペクテイター紙は3月5日に報じていた。しかし、同委員会は大学当局からの反発を受けてその要求を保留にしたと15日に報じられた。

イェール大学に設置された、投資家責任に関する諮問委員会は先週、一般向けに対人殺傷兵器を販売する企業との関係を絶つ決議を承認したが、軍事兵器メーカーとの断絶は拒否し、抗議者らを叱責した。「これらのメーカーは、法執行機関や国家の安全保障上のニーズをサポートしており、関係の断絶の前提となる基準を満たしていない」と、大学は声明で述べていた。
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編集=上田裕資

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