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2024.04.07

格安SIMの通信速度、8割のユーザーが満足

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総務省の2021年度「通信利用動向調査」によれば、格安SIMの利用者は全体で約12パーセントと少数派だ。年々増加しているとはいえ、まだまだ大手キャリアから離れるのが不安な人が多いのかもしれない。いちばんの心配は通信速度だ。格安SIMは本当に大丈夫なのだろうか。利用者を対象にした調査では、8割を超える人が満足と答えた。

格安SIM情報サイト「ロケホン」を運営するIoTコンサルティングは、全国の全世代100人を対象に格安SIMの通信速度に関する調査を実施した。それによると、格安SIMの通信速度に「やや満足している」が53パーセント、「満足している」が30パーセントという結果となった。合計で83パーセントが満足していることになる。
格安SIMの通信速度についてどう思いますか?

格安SIMの通信速度についてどう思いますか?


多くの人が最初は大手キャリアと契約し、後に格安SIMに切り替えているであろうことから、大手との速度の違いを感じるかどうかも調べている。すると、「変わらない」が25パーセント、「あまり変わらない」が52パーセントとなった。同じ人が同じ条件で使用した「体感」と考えると、ある程度は信頼できる。
大手キャリアと比べて、格安SIMの速度はどう感じますか?

大手キャリアと比べて、格安SIMの速度はどう感じますか?


格安SIMは通信が混雑する昼間に速度が落ちるという「説」があるが、実際はどうなのか。意外にも夜に遅くなるという答えが59パーセントと多く、昼は36パーセントだった。ただし、「利用者の居住エリアや周辺環境なども関係しているかもしれません」とIoTコンサルティングはコメントしている。昼と夜とでどれだけ変わるか、具体的な数値などは示されていないので、あくまで個人的な意見であることも考慮すべきだろう。
格安SIMの通信速度が「遅い」と感じるタイミングを、強いてあげるとすればいつですか?

格安SIMの通信速度が「遅い」と感じるタイミングを、強いてあげるとすればいつですか?


とはいえ、大多数の人たちが格安SIMの現状に満足していることは、別の格安SIMサービスへの乗り換えを検討するかとの問いに70パーセントが「検討しない」と答えたことからもわかる。検討する、または検討する可能性があると答えた人に理由を聞くと、料金やデータ容量の不満、他社のキャンペーンが魅力的に感じるといった内容だ。
新生活のタイミングで、格安SIMの乗り換えを検討しますか?

新生活のタイミングで、格安SIMの乗り換えを検討しますか?


格安SIMは、最低利用期間や解約金がないため、乗り換えのコストは低く、不満があれば別のサービスに切り替えやすいという利点もある。もちろん、大手キャリアには料金に見合うだけのメリットがある。だが少なくとも、通信速度に関しては大手も格安SIMもそう変わらないことがわかった。となれば、サービス内容を比較して好きなほうを選べばいいということだ。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

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