レディットの掲示板で団結した個人投資家たちが金融マーケットを席巻した2021年の「ゲームストップ株騒動」は映画化もされたが、その発信源となったフォーラムの「r/wallstreetbets」では、ユーザーたちが同社のIPOについてさまざまな意見を書き込んだ。
あるユーザーは、映画『ジュラシック・パーク』の科学者が恐竜の赤ちゃんの孵化を見守る場面のビデオクリップを投稿したが、恐竜の頭の上には「RDDT(レディットのティッカーシンボル)を空売りしろ」と書かれていた。また別のユーザーは「このウンコを地面に叩きつけよう」と書き込んだ。
レディットの共同創業者でCEOのスティーブ・ハフマンは、21日のCNBCの番組で「ユーザーたちに感謝している」と述べ「彼らはありのままを話してくれる。ここで重要なのは、彼らがレディットを使っていることだ」と語った。
創業19年目のレディットのIPOは、株式公開を目指す他のハイテク企業にとってリトマス試験紙のような役割を果たし、一定の成功を収めたが、それでも同社の前途は険しい。レディットは当初、評価額が100億ドルだった2021年に株式公開を申請したが、市場の冷え込みを受けてその計画を凍結していた。
レディットの2023年の売上高は8億400万ドルに達したが、利益を出せてない。売上高は、2022年から21%増加したが、フェイスブックの親会社であるメタ(1349億ドル)やピンタレスト(30億ドル)などの他のSNS大手の年間収益に比べればまだ小さい。しかし、レディットに希望が持てる理由もある。同社の売上高は、2019年のIPO時のピンタレストの年間売上高の7億5500万ドルよりも大きいのだ。
レディットはまた、ここ最近の生成AIブームを利用できると考えている。大規模言語モデル(LLM)の学習データとして同社のフォーラムは「金鉱」であり、レディットは先月、グーグルとデータの利用に関するライセンス契約を結んだと発表した。