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2024.03.23 11:00

掲示板RedditのIPOで噴出した米国ネット民たちの罵詈雑言

「インターネットのフロントページ」を標榜するレディットは、SNSの勃興期だった2005年にハフマンとアレクシス・オハニアンによって設立され、Yコンビネーターの第1回のバッチに選ばれた。レディットは、2006年に雑誌出版社のコンデナストに2000万ドルで買収され、2011年にスピンアウトして再び独立した会社となったが、今でもコンデナストの親会社のアドバンス・パブリケーションズが筆頭株主となっている。

Redditors(レディッター)たちの力

同社の生命線と言えるのがRedditors(レディッター)と呼ばれるユーザーたちだ。同社はIPOの過程で彼らに報酬を与えようと、トップユーザーに株式購入への早期アクセスを提供することを決定した。3月初めに同社は公開株数全体の約8%に相当する176万株のプールに、著名なレディッターを含めると発表し、彼らが最大1000株(21日の終値で5万ドル相当)を購入できるようにした。

しかし、一部のユーザーはIPOの直前に同社を批判し、上場前夜の掲示板のトップに浮上した「r/technology」のフォーラムでは、ハフマンに対する非難が相次いだ。フォーチュンは19日の記事で、ハフマンがコンテンツ監視員に給与を払わない一方で、1億9300万ドルもの報奨金を自身に与えたと報じたが、この記事にコメントしたユーザーは、「4文字の単語」でハフマンを罵倒して9900件の賛成票を獲得した。

また、別のユーザーは、アップルのティム・クックCEOの給与が売上に比べて低いという話を持ち出して「ハフマンは、会社の売上との比較でいうとティム・クックの919倍を稼いだことになる」と主張した。「ハフマンがティム・クックの919倍のリーダーだと思う人はいるか?」というコメントは、9200件の賛成票を集めていた。

しかし、21日にレディットが上場すると何人かのユーザーはその瞬間を祝い、同社のマスコットのスヌーが、オープニングベルを鳴らしている写真を投稿した。「私たち1人1人がこのプラットフォームを作ったり壊したりする力を持っていることはすばらしい。パワー・トゥ・ザ・ピープル!」と、あるユーザーは書き込んだ。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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