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2024.03.12 14:15

“沈黙は共犯” 内田舞氏が語るAI、ソーシャルジャスティス

「自分の内にある方向性を信じて、発言し・行動するソーシャルジャスティスを貫く」ことは理想ではあるが、なかなか行動を起こすためには勇気がいるものである。昨今の様々なニュースを見て思うことはあれどなかなか口にするのが難しいと思ってしまう自分がいるのだが、内田氏が次に語る「沈黙は共犯」という言葉にハッとさせられる。

内田:「『Silence is Complicity (沈黙は共犯)』という言葉がアメリカでは語られますが、悪いことが起きているときに傍観者として沈黙することで被害者に力を与えることはないということを示しているフレーズです。

日本全体に漂う「荒波立てない」「表立って社会的な発言はしない方がいい」という空気はもしかしたら日本社会を停滞させてしまっているのではないか。それだけでなく、正直な思いを共有できないことは個人の健康にも悪影響を及ぼしているのではないかと思うのです。」

小児精神科医の内田氏の「正直な思いを共有できないことが個人の健康にも悪影響を及ぼす」という言葉には重みがある。自分の言いたいことを抑圧することは身体にも影響するというのだ。

社会に対して表立って自分の発言を言うのは難しいと思う人は多いと思う。私もそうだ。だが、前述の通り内田氏は、まずは「自分」をありのまま受け止め、自分の言葉で発信することが大事であるという。私の友人はソーシャルメディアなどに発信する前に、ChatGPTと対話しながら自分の考えをまとめていっている。そうすることによりエモーショナルな部分が抑えられた的確なメッセージとしてまとめられるというのだ。

また、三重県の桑名市役所などは「メタバース役所」を立ち上げ、対面では言えない家族の悩み・自分の悩みを受け付ける仕組みも作り始めている。テクノロジーの進化は、自分の言葉で発信するための素地も作ってくれている。

内田氏のメッセージからは自分に正直でいること、それを自分の言葉で発信することが自分の健康にも良いという。健康な人が増えれば、社会自体も健康になってくる。良い社会を作るためにもまずは自分に正直に、この記事を読み少しでも自分の心に耳を傾け、言葉にする人が増えてきてくれれば幸いである。

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