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2024.03.07 09:30

米GMが「水素燃料電池車」に本腰、作業用トラックのテストを準備中

燃料電池はバッテリーシステムを上回る航続距離とパワーを提供可能で、気温を問わず安定的に作動し、EVの充電にかかる時間の数分の一で燃料を補給できる。しかし、水素の難点は輸送や貯蔵が難しくコストが高いことで、産業用途以外での利用が遅れている。米国内の水素ステーションはまだ60カ所足らずで、そのほとんどがカリフォルニア州にある。

カリフォルニア州では、トヨタのMIRAI(ミライ)やヒュンダイのNEXO(ネッソ)などを中心とした1万8000台以上の水素燃料電池車が走っている。GMと燃料電池技術で提携しているホンダは、今年カリフォルニア州でプラグイン電気自動車としても動作する新型燃料電池車「CR-V e:FCEV」のリース販売を開始予定だ。

日本のコマツとも提携

2020年にGMはニコラと水素燃料ピックアップでの提携を計画したが、その直後にニコラの創業者のトレバー・ミルトンが複数の不正で告発されたため、GMはこの契約から手を引いていた。ミルトンはその後、証券詐欺で有罪となり、昨年末に禁固4年の判決を受けた。

GMは、今回のハイドロテックのプロジェクトの以前にも、セメントミキサー車といった特殊な用途向けの燃料電池車の計画を明らかにしていた。同社は昨年末に、コマツの鉱山用の超大型ダンプトラック向けに水素燃料電池パワーモジュールを共同開発すると発表した。GMはまた、トラックメーカーのNavistar(ナビスター)や鉄道業界向けに貨車や機関車を製造するWabtec(ワブテック)にも燃料電池技術を提供している。

「当社は、燃料電池テクノロジーが、大型車両を電動化するための理想的なソリューションだと考えている。この技術は、パズルの重要なピースだ」とハイドロテックのエグゼクティブ・ディレクター、チャーリー・フリースは語った。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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