展示会などで企業イメージがダウンする要因とは

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コロナ禍を経て、再び展示会などのリアルイベントが行われるようになったが、商品やサービスの魅力を伝え顧客を獲得する貴重なマーケティング機会にもかかわらず、「展示会で見たことで、その企業のイメージが下がった」なんて事態に陥るケースがあるようだ。

日本トレンドリサーチとリオエンターテイメントデザインの「展示会で企業のイメージが下がった経験に関するアンケート」調査によると、展示会などのイベントで見た企業に対して、そのイベント内でイメージが下がってしまったことはあるかとの問いに、82.2%の人が「ない」と大多数の人はそういったケースはないようだが、それでも17.8%が「ある」ようで、その理由が気になるところだ。

「ある」と回答した人にイメージが下がってしまった一番大きな要因を問うたところ、「スタッフの対応や雰囲気が良くなかった」が59.6%と半数以上を占めた。このあたりの理由は納得の行くところだが、30.8%の人が「ブースのデザインや設計がいまいちだった」というところが衝撃ではないだろうか。

回答した人の声を聞くと、「大手の会社なのに、創造力のない、地味な展示を行っていて、手抜きでがっかりした」「思っていた以上に広告がされてなく貧弱」「ブースに商品があまりなくてスカスカしていた」などとあり、「期待していたのに違った」という印象を持った企業に対して厳しいようだ。

そんなイメージダウンしてしまった企業の商品やサービスを購入しているかとの問いには、「購入している」は11.0%とわずかで、「もともと購入していない」が52.7%、「それ以来購入しなくなった」が36.3%となっており、展示会に出展したばっかりにマーケティング失敗してしまった事態になっている。

展示会へ来場する人数からすれば、ごくわずかかもしれないが、そういった人たちからのネガティブな口コミが広がらないとは限らない。誠実な接客はもちろん、ブースの中身やデザインに対しても力を入れて、展示会に臨むことが重要なようだ。

出展:日本トレンドリサーチ株式会社リオエンターテイメントデザインによる調査

文=飯島範久

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